君だけのカフェラテを。【完】

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JN「・・・辛いね、ユンギも。」

「“も”ってどういうことですか。」

JN「Aちゃんも、って意味。」

「Aも？」


JN「あの子さ、いざとなると照れ隠しですぐ誤魔化すでしょ？結構恥ずかしがり屋さんだよね。
だから想い人との事、自分の言いたいこと言えずじまいで終わっちゃいそうでさ。」

「ジニヒョン・・・。」

JN「いつかはちゃんと自分の気持ちに向き合う時が来るでしょ？
その時に逃げない自分になれないと、辛いのはAちゃんなんだし。」



ほんと、この人は見てないようでよく人の事を見てる。



JN「ユンギはユンギで伝えたくても伝えられない。想い人がいるAちゃんを振り向かせるのは難しいだろうね。それに今の関係性が壊れたら気まずいだろうし。
言えない事の辛さはどちらも変わらないかもね。」

「・・・ヒョンもAが好きなんですか？」

JN「好きだよ？妹みたいに思ってるって意味だけどね。」

恥ずかしげもなく真っ直ぐ好きといえるヒョンが羨ましい。

JN「ユンギがもし、どうしても諦めきれないなら、逃げずにちゃんと伝えてもいいと思うよ？後先考えてたら、身動き取れなくなることもあるし。」

「・・・。」

JN「でもさ、ユンギがこれからも伝えない覚悟があるなら、その『好き』って気持ちを、妹としての『好き』に変えられるなら・・・好きなままでもいいと思うんだ。」

辛いだろうけどね。と付け加えて俺の肩をたたく。

JN「僕はみんなが幸せになって欲しいって思ってるだけなんだけどね。なかなか上手くいかないもんだね。」

少し悲しそうに微笑んで厨房に消えた。




俺だって、あいつには幸せになって欲しい。
その相手が俺じゃないとしても。


俺があの野郎からAを奪ったとしても、それは俺の自己満足だ。
俺の気持ちを一方的に押し付ける事でAを幸せにできるとは限らない。

あいつを悲しませるのは、俺の本望じゃない。


あいつにとって俺は、バイト先の先輩って位置づけはこれからも変わらないんだろうな。




「・・・妹か。」






時間かかるだろうな…。





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