夢 ページ5
gr『……ん』
彼が目を覚ますとそこはいつもにぎわっている
我々国の街中だった。
グルッペンはさっきまで自分の部屋にいたのに
何故ここに立っているのかわからなかった。
意識もはっきりしており、自由に体を動かすこともできた。
手には思い出のストラップが握りしめられていた。
するとグルッペンはあることを思い出す。
gr『確か……これを買った雑貨屋はここから…近かったな…』
そう言うと彼はその雑貨屋に導かれているのかのように
無意識にその雑貨屋へと足を運んでいた。
何故かさっきまであった眠気はなかった。
ただし辺りで屋台がでているのにも関わらず、
匂いがなにもしない。
そして誰も自分の存在に気づいていないのかのように
過ぎ去っていく。
前から来る通行人も自分をすり抜けて行ってしまう。
頭の良い彼はすぐにここが夢の世界なのだと把握した。
すると_____________________
「グルッペ〜ン!!はやくはやく!!!」
gr『…!?』
もうすぐそこの雑貨屋の前から聞き覚えのある声が聞こえる。
すり抜けるのにも関わらず、人込みをかき分け
雑貨屋の前へと必死に走る。
彼にとってはその声がとても大事な存在の声に聞こえたからだ。
聞き覚えがある。1週間前までは確かに毎日聞いていた声。
gr『はぁ……はぁ………』
雑貨屋の前まで来た彼が目にしたのは。
自分そっくりな人物と、
戦"死したと報告されたはずの彼女。"A"がそこにはいた。
gr『A……!!』
彼は無意識に彼女の方へと手を伸ばしていた。
自分の存在は人には見えていないと知っているのに。
すると。
チラッ…
gr『……!!A…!』
確実に彼女がこちらを向いた。
もしかして見えているんじゃないか。
そんな希望を抱き彼はあと少しの距離の彼女に駆け寄る。
だが、
「グルッペン!!私あのパフェのストラップ欲しい!」
gr「ん?あぁ。これか。美味しそうだよな」
「そういうことじゃない」
彼女は何事もなかったかのようにストラップの方へと顔を向ける。
やっぱり。彼女には自分の姿が見えていないのか。
そう思った彼は伸ばしていた手を下げ、
その光景をただただ眺めていた。
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ゆん - 夢の中であった所泣きました。いいお話でした続きを楽しみにしております頑張ってください。 (2019年3月23日 7時) (レス) id: a02a70e128 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - 泣きました。このお話良かったです!これからも頑張ってください!Twitterも見させてもらいます! (2019年3月23日 1時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:医科村 | 作者ホームページ:https://twitter.com/ikamura0214
作成日時:2019年3月22日 14時