39話 なんか？ ページ39
ガラス工房内に暖房器具はないが炉からの熱風は外が寒くても室内はTシャツ一枚でも汗が流れるくらいだ。
潤は炉の火を消す。
智たちが湖に出かけてすぐ急ぎの注文が入った。
ガラス工房へ篭ってから3時間。
そろそろ智たちも帰ってくるだろう。
制作したガラス製品が冷えるのは明日までかかる。
片づけを済ませ外へ涼みに出た。
「冷気が気持ちい。汗がひいてくわ。」
体を伸ばす。
カサッ
物音伸した方へ顔を向ける。
ガレージから智が出てきた。
「おかえり」
「おっビックリした。Tシャツ姿で何してんの？さみーぞ？」
「仕事をしていたの。滝汗よ」
「風邪ひくなよぉ」
二人話しているとガレージから雅紀も出てきた。
「雅兄もおかえり」
「おわっ！潤ちゃんなんて格好で外にいるの」
「二人とも同じ事を言うね、仕事終わりに涼んでいたのよ」
それよりも二人して何故ガレージから出てきた？
「夜露に湿ったテントをガレージに置いてきた。明日昼間に干すわ」
「なるほどね。二人とも体が冷えただろう？風呂に入って暖まったら？」
「そうさせてもらおうか。雅ちゃん家の中に入ろう」
「うん。潤ちゃんはまだ涼むの？」
「俺も中に入るよ」
智たちの後ろについて家の中に入った潤は玄関で違和感に首を傾げる。
リビングに続く階段を上っていく兄たち。
その姿が何かおかしい。
振り向き玄関を確認。
これまた何かがおかしい。
「潤ちゃんどうしたの？」
後についてこない潤に雅紀は声をかける。
「ん？いや……工房の電気消したかなって」
「確認しておいでよぉ」
「そうするわ」
兄二人を先にリビングへ行かせて違和感の正体に向かい合う。
玄関の靴を見て。
「うーん、なんかおかしい」
同じ台詞をリビングの兄弟も呟いていた。
「しょー兄どう思う？」
「んーなんかおかしい……レベルじゃなくすんげぇおかしい」
まっすぐ風呂に向かっていた智と雅紀。
翔の手には雅紀のカメラがあった。
今しがた雅紀から受け取った。
「お風呂入ってくる。翔ちゃんカメラ部屋に持って行ってもらっていい？」
「あ？え？うんいいけど」
立ち止まることなく風呂場へ消えた。
目を合わせることなく、足を止めることなく。
「……なんかおかしいよな」
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むつき(プロフ) - tthisamiさん» 遅くなりましたが再開いたしました。 (8月29日 21時) (
レス) id: 56df0ba715 (このIDを非表示/違反報告)
tthisami(プロフ) - 再開嬉しいです。 (8月29日 20時) (レス) @page50 id: dba9116941 (このIDを非表示/違反報告)
むつき(プロフ) - はるさん» なかなか更新できずに申し訳ないです。少しずつですが頑張っていきますので！ (2021年3月30日 23時) (レス) id: 56df0ba715 (このIDを非表示/違反報告)
はる(プロフ) - むつきさん、更新ありがとうございます！とても嬉しいです。続きが楽しみです！ (2021年3月23日 4時) (レス) id: 6cd0f843d6 (このIDを非表示/違反報告)
むつき(プロフ) - ちぇろさん» 5人が揃いました。北の地で兄弟たちの絆をお届けできたらと思います。 (2020年10月27日 0時) (レス) id: 7a3d8c34a7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：むつき
| 作成日時：2019年8月2日 23時
