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《ごめん…いきなり…
でも…話さないとって……》

『…何を…?』


私はもう一度息を呑む。



《…もう一回……会いたい……
会って話したい……》



『…っ………』



私だって会いたい
でも…ダメ……



『…無理……
用件なら電話で済ませて…』

《でもっ……あんな終わり方……俺……》

『……』



苦しい……
彼の声を聞くたびにうるさくなる鼓動が邪魔で仕方がない…


《………俺以外の好きなやつなんて…嘘やろ……
A……嘘ついてるんやろ……!》


『……っ……ぇ……?』


《何年一緒に居たと思ってる……?
それぐらい……分かるから……》


『…嘘…なんかじゃ……』



お願い……
私を掻き乱さないで……



《……A……会おう……?
そんで…本当の事…言って……》


本当…事……

頭の中が病気の事でいっぱいになる。


もし…言ってしまえば…?

彼に会えるの…?


淡い考えが浮かぶ。



でも、すぐに私はその考えを振り払った。




『………そうだね……
今のところ…好きな人はいないよ……』

《…っ……ならっ…!》

『…私、結婚したくないの……
まだまだ人生これからだし?
夫婦っていう肩書に縛られたくないの…』

《………》


電話の奥の彼が静かになる



『…別に……貴方の事が嫌いになったわけじゃない……
でもね?
方や結婚したい人間、方や結婚したくない人間
そんな関係が上手くいくわけないでしょ…?』

《…でも…俺は…!》


『…もう良いかな?
これ以上貴方と話してると気が滅入るの』


《待ってっ、Aっ!
まだ俺っ…!!》


『もう連絡してこないで
じゃあね、ショッピ』


そう言って私はスマホを耳から離した。


《Aっ、俺はいつまでも》


微かに聞こえた彼の声を遮るように、私は通話終了をタップする。



これ以上、彼と話していたら私の気持ちが揺らいでしまう。

私の気持ちがポロリと溢れてしまう。



結局、本当の事は言えず終い。




ポタポタッとスマホの画面に水滴が落ちた



あぁ…私……泣いてるんだ………




『…悲しい…ね……』





もう、私の隣に貴方はいない


私が貴方を突き離したから









『大好きだよショッピ…』



だから…幸せになってね……絶対…

人間になりたがったAI(kn)→←幸せであれ(syp)



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鯉口(プロフ) - 赤羽 紫音さん» コメントありがとうございます! (2020年4月4日 3時) (レス) id: ad6d0057cd (このIDを非表示/違反報告)
赤羽 紫音 - 凄い! (2020年4月4日 2時) (レス) id: 527cd6ca75 (このIDを非表示/違反報告)
鯉口(プロフ) - ノアさん» 主催者の鯉口です。コメントありがとうございます(*^^*)まだまだ続きますので更新をお待ちください! (2020年2月29日 1時) (レス) id: ad6d0057cd (このIDを非表示/違反報告)
ノア - めっちゃ好きです! 文才分けて欲しいぃ((( 毎日、楽しみにさせてもらってます! 更新頑張って下さい! (2020年2月25日 22時) (レス) id: 47bc0266fa (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:鯉口 x他11人 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2020年2月18日 19時

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