∵ ページ12
炭治郎side
Aを連れ出すことができてよかった
善逸が倒れてから、ろくにご飯を食べてないのだろう...
もともと細いが、更に痩せた気がする
『どこに行くの？』
今日はなほちゃんが着物を用意してくれたから、
今まで見たことない、淡い桜色の着物だ...
Aは何でも似合ってしまう
俺があげた簪まで付けてくれていて、
善逸が大変な時に申し訳ないと思いつつも、
逢引の様で俺は少し嬉しい...
「もうすぐだよ」
今日で少しでもAに元気を出して欲しい...
俺はAの手をとって歩いた
____________________
『わぁっ.... すごい、綺麗... 』
「...これを見せたかったんだ
ここは陽当たりが良くて、他より早く桜が咲くんだ」
『もう春だね... 本当に綺麗。 大きな桜の木だねぇ』
俺からすれば、桜に見とれているAの横顔の方が綺麗だと思ったが、
それは心の内に留めておいた
「ここに座って、おにぎりを食べないか？」
『えっ... おにぎり？？』
「今朝作ってきたんだ... 嫌か？」
『う...ううん！食べるっ ありがとう』
Aの笑顔を見てホッとした
少しでも何か食べて欲しかったから...
俺達は桜の麓に腰を下ろした
Aは はむっ と一口食べると、目を丸くした
『美味しい...！ すっごく美味しいよ。なんて言うか、お米の一粒一粒がちゃんと立ってて...
お米ってこんなに美味しかったんだ... 』
「俺は炭火屋の息子だからね！ お米の炊き加減には自信があるんだ」
『わたし... お腹空いてたんだ... 今気づいたよ。
お天気が良くて、風も気持ち良くて、桜も綺麗で...
今日ここに連れてきてくれて本当にありがとうっ』
「//っ まだまだあるぞ！具は何がいい？
鮭に梅、かつおもあるんだ」
俺はきっと顔が赤いだろうけど、Aはおにぎりに夢中で助かった...
綺麗な桜と、桜色の着物のAと、
こうやってのんびりできるなんて、全く贅沢だな俺は...
俺もAも、3つずつおにぎりを食べた
Aが少し、元気が出たようで本当に良かった
お茶を飲みながら、俺は気になっていることを口にする
「A... その、2週間後に、帰ってしまうのか...？」
Aの顔が一瞬曇った...
_____帰らないと言ってくれ...
俺は、帰って欲しくない
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 236人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
たゆ(プロフ) - 影月薫さん» ↓レスになってませんでした。すみませんっ！ (2020年3月30日 19時) (
レス) id: 264de426f5 (このIDを非表示/違反報告)
たゆ(プロフ) - 影月薫さん！嬉しいコメントありがとうございますっ本当ずるいですよね、夢主ちゃんは経験豊富だと勘違いしたままですがいつか善逸くんが伝えると思います！！ヘタレとSのギャップが大好きです！読んで頂けて幸せです！！ (2020年3月30日 19時) (レス) id: 264de426f5 (このIDを非表示/違反報告)
影月薫 - 善逸くんと夢主ちゃんが尊すぎる！善逸くんって、付き合っていた女の子と手すら繋げていなかった筈だから、初めての恋人ってことですよね。なのにあんなにSっ気たっぷりなのずるすぎません？最高でした！ (2020年3月30日 15時) (レス) id: 9a07d6b745 (このIDを非表示/違反報告)
たゆ(プロフ) - 蜂蜜色さん» えええ！そんなっ蜂蜜色さんの涙が尊いです！！かまぼこ隊わたしも大好きですッ 嬉しすぎるお言葉ありがとうございます(TT) (2020年3月26日 20時) (レス) id: 264de426f5 (このIDを非表示/違反報告)
蜂蜜色 - いやー泣きましたね！すごく面白かったです！やっぱりかまぼこ隊は尊い、、！こんな素晴らしい神作を作ってくださってありがとうございました！ (2020年3月26日 19時) (レス) id: 47360ddac9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：たゆ
| 作成日時：2020年2月28日 20時
