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冷蔵庫に挽肉がたっぷりあったので。
ハンバーグをこしらえて夕食の準備をする。
時刻はもう18時になる。
今日の練習は19時までだと聞いてはいたが、
この調子では、雨は止みそうにない。
A「治、傘持ってないだろうなー…」
病人の侑を置いて迎えに行くのも少し気が引ける。
でも、
濡れて帰ってきて、治まで風邪引かれるのも面倒。
世話を任された身としては、共倒れは避けたい。
A「ごめんね、すぐ戻るね」
侑が起きた時用に置き手紙だけ置いて、
傘を持って家を出た。
________
角名「おーおー、雨止むかねぇ」
尾白「どやろなぁ」
予定外の雨に、気力を奪われる。
部活終了予定時刻まで、あと30分。
傘は持ってないし、腹は減ったし。
止みそうな気配もないから、待ってたって無駄やろし。
ついてへんわぁ。
と、そんなところに、
A「すみませーん…」
救世主登場。
宮治「あっ A！」
声のする方に部員が一斉に振り向く。
「可愛い」と言う声があちこちから聞こえた。
…あと、「なにあの服やばい」と言う声も。
A「傘持ってないと思って…」
宮治「助かったわ」
…まあ、たしかに「なにこの服やばい」やわ。
侑のTシャツやし、俺の短パンやし。
サイズあってないから、世に言う"彼シャツ"感がすごい。
宮治「お前、よーその服で外歩けたな」
A「仕方ないじゃん、
着てきた服ビショビショになっちゃったし」
宮治「俺の思てた回答とちゃう」
A「今何を求められてたの⁉」
…侑の服、デカいから首元から胸見えそうやねんって…
北「どちらさんでしょう？」
宮治「北さん！」
北さんが俺の横に来てAに話しかけた。
A「あ、治の従妹です。あの、北さんってもしかして、」
北「はい？」
A「侑に梅干しくれた方ですか？」
大耳「梅干し…？」
…なんの話や、これ。
北「あー、そうです」
A「やっぱり！メッセージに名前書いてたから…
梅干し、ありがとうございました」
…あかん、完全に置いてけぼりや。
しかも、初対面の北さん相手に
こんなフランクに喋れるってコイツどんな脳回路してんねん。
北「お前ら練習戻り、治も。」
Aは北さんとしばらく話してて、
部活が終わるまで見学することになった。
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作者名：カカシ | 作成日時：2019年11月20日 17時
