【ハイキュー!!】これを愛と呼ぶなら。 (ページ12)

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___________少しだけ、昔のことを思い出した。

北川第一中学校。

総体を目前に控えていた日のことだ。

「荒れてんなー、及川」

「なーんか…アイツ見てるとしんどい」

3年生にとって、最後の総体。

サーブ練に明け暮れる及川を見て、心ない言葉が飛ぶ。

今の及川の目には、焦りが浮かんでいる…ように思う。

理由は簡単。

今日の試合で、初めてベンチに下げられたのだ。

それも、代わりに入ったのは

圧倒的才能を持つ、1年の天才。

2年にして正セッターに選ばれているAだって、

もちろん、練習しなければいけなかったのだけれど、

この先輩たちの言葉には、さすがに

黙って聞き逃すことはできなかった。

A「徹くんが、どうかしました？」

男子の先輩が相手だと分かっているのに、

冷静に考えると生意気な口を聞いたと思う。

先輩が舌打ちしてその場を離れ、

及川の元へ行こうとすると、

Aより先に及川に話しかけた人物がいた。

影山「及川さん、サーブ教えてください！」

及川は怖い顔をしていた、と思う。

嫌な予感がして、Aは間に割って入った。

A「…飛雄、サーブなら私教えるよ。……ね？」

___________その一言が、

影山「あっ、アザっす！」

____徹くんの気に触るなんて、思いもしなかったんだ。

及川「___________……んで」

A「徹くん…？」

及川「なんで！Aまで飛雄の味方するんだよ！」

やばい、と気づいた時には、

及川の手はAの顔の前。

___________たたかれる。

岩泉「及川！！！」

すんでのところで、岩泉が飛んできて。

Aを影山の方向に突き飛ばして、

及川の手を掴んだ。

ハッとした顔の及川と、

及川「___________…ごめん……」

怒った顔で、及川の腕を握る岩泉。

岩泉「オーバーワークだ、バカ」

そんな2人を見る私は、

…もっと、ひどい顔をしていたと思う。