55.甘えてよ ページ21
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ベッドに腰掛けて漫画を読んでいると、
お風呂上がりの英くんが漫画を取り上げて、
ずいっと顔を近づけてきた。
いやいや、イケメンのお風呂上がりとか何のご褒美?
睫毛ながっ、鼻高っ!何この美人!
「………ねぇ、」
『な、んでしょう…』
「………もっと甘えてよ」
『エッ』
なんとまぁ衝撃の発言。
思考が追いつかず、ひとまず距離を取ろうと後ずさると、
壁に背中がついてしまった。
じりじりと距離を詰めてきて、もう鼻息がかかる距離。
『どうしたの突然?』
「……Aさん、甘えてくんないじゃん」
んん〜…話が平行線…。
甘える甘やかすの基準が分からんが、
まあ、確かに英くんを甘やかしている方が好きっちゃ好き。
………コレは本能だし仕方ないのでは?
だってそら可愛い人の可愛いとこ見てたいじゃんか。
……と、言ってやりたいところだが。
「俺が年下だから?」
いいえ、貴方が可愛いからです。
うーん…こんな縋るような視線を受けて、断るのもなぁ…。
……ってゆーか、甘えるって一体なんだっけか。
甘え上手を目の前にして甘えれるのかA。
その羞恥心に耐え切れるかA。
「……俺じゃ、甘えるには頼りない?」
やりなさい、貴方なら出来るわA。
女優になるのよ目指すはアカデミー賞よA。
『…っふふ、んー…じゃあ、膝枕してほしいなぁ』
「!」
パッと顔が輝いて、膝枕できるよう座り直した。
っえぇ〜…何この可愛い生き物ォ……
遠慮なく膝に頭を乗せて、英くんの手を私の頭に持っていく。
『撫でて?』
と言えば、大きな掌が頭を撫でてくれる。
『ねぇちゅーして』
と言えば、頬を掴み、大きな身体を精一杯縮めて
唇に触れてくれる。
当の英くんは満足そうにニコニコ笑って、
私の頭を撫で続けている。
……ま、全部英くんがいつもやってくることの真似ですけど。
「他には?ないの?」
甘えてくれたことが嬉しかったのか、
英くんは私の頰をツンツン突いて、さらに要求してきた。
『えっとね、頭撫でさせて欲しいのと、匂い嗅ぎたいのと、
あ、そのちょっと嫌そうな顔写真撮らせて欲しい』
「それ甘え?ねぇ」
やっぱり私は存分に甘やかす変態でいたい。
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Kuro ken(プロフ) - ニヤけすぎて表情筋がヒジョーに痛いw (2020年5月6日 14時) (レス) id: 43e95bf2f0 (このIDを非表示/違反報告)
カカシ(プロフ) - ルイちゃんさん» ありがとうございますぅうう!まさかそんなこと言っていただけるなんて、、!感極まって涙出そう、、!( ; ; )ありがとうございました! (2020年4月1日 22時) (レス) id: 0f83681d36 (このIDを非表示/違反報告)
カカシ(プロフ) - Decemberさん» えええ嬉しいですコメントありがとうございます!!こちらこそ素敵なこと言ってくださるDecemberさんがいて本当に嬉しいです、、!( ; ; ) (2020年4月1日 22時) (レス) id: 0f83681d36 (このIDを非表示/違反報告)
カカシ(プロフ) - 神皇音雅樂さん» 嬉しいですコメントありがとうございます!!国見ちゃんわっしょいは不滅です(笑) (2020年4月1日 22時) (レス) id: 0f83681d36 (このIDを非表示/違反報告)
カカシ(プロフ) - 瑞稀さん» 生きがいだなんて、、!嬉しいですありがとうございました!!白布くんも頑張りますので是非見てくださいぃい!! (2020年4月1日 22時) (レス) id: 0f83681d36 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:カカシ | 作成日時:2020年3月26日 14時