【国見英】これを愛と呼ぶなら。#9

【お祝い】 ページ6

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無事、A大学に合格。

この4月から通っている。


分からないことも多い中、

Aさんがいろいろ教えてくれたから案外すぐ馴染めた。


A『お祝いしなきゃね！』



その一言が発端で決まった、

今日の『お祝いデート』。



国見「…早く来すぎた…」



現在の時刻は14時40分。

待ち合わせは15時。



近くの壁に持たれて携帯でゲームをしてると、


A「英ーっ」

国見「！」



少し遠くでAさんが大きく手を振っているのが見えた。


携帯をしまって小さく手を振り返すと、

Aさんが勢いよく胸に飛び込んできた。



A「ごめん、待った？」



俺とかなり身長差(152cmって言ってたと思う)があるから、

首を最大限まで上に向ける彼女。



その彼女のおでこをぴん、と弾いた。



国見「今来たところです」



そう言うと、よかったーっと顔を綻ばせた。



A「じゃあ行こっか！」



手を引かれて、彼女の歩幅に合わせて歩く。



国見「どこ行くんですか？」

A「あのね、〇〇駅のクレープ屋さん！

　 改装したから今キャンペーンフェアなの！」



『お祝いデート』と言うから、

いつものデートとは違うのかと少し期待したが。


俺は結局、いつも通りの彼女のマイペースさに

巻き込まれてしまうのだ。

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