【国見英】これを愛と呼ぶなら。#9

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______


Aさんから、


『あいたい』ってLINEが来て。


場所を聞いたらここから1時間半はかかる場所。




国見「(遠…)」





でも、




今、従兄とはいえ男と2人でいるって思ったら。





国見「月島、ごめん俺ちょっと先出るわ」



我慢できなくなって、


『今からいきます』とだけ返信して、すぐその店を出た。




______…あ、金払ってくんの忘れた





月島、ゴメンと心の中で謝って、

電車を乗り継いで、Aさんのいる店に向かった。





______…どくん、どくん、と


次第に心拍数が早くなって、店に向かう足も早くなる。





月島からは鬼のようにLINEが来ていた。






国見「(…ここか)」




居酒屋に入ると、トイレから出てきた宮治を遠目で見つけて。




「いらっしゃいませー、1名さまですか？」




追いかけようとしたら、店員が寄ってきて見失った。




国見「いや、待ち合わせで…」




店員を振り切って、

かろうじて見つけた宮治の後ろ姿。


入って行った個室に手をかけると、



宮治「…なんで俺ちゃうんやろなぁ」



って声が聞こえて。




国見「！」




胸がざわ、ってした。





がたん、って勢いよく扉を開けると、

ドアが結構大きめの音を立てて開いた。



宮治が、Aさんの髪にキスしようとしてるのを見て、





頭が、カッとして。







国見「…Aさんが、俺がいいからでしょ」







宮治の手を、Aさんから押しのけた。

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