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【頰を伝って】 ページ19

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消えない手術室のランプを見つめて、

もう4時間が経った。


研磨も落ち着かないんだろう。


ずっと横でゲームをしているが、

ゲーム機が逆さになっている。


親に連絡して交代してもらい、

一旦家に帰ってシャワーを浴びた。


監督には話をつけて、

最後のミーティングはまた、日を改めてもらった。



烏野の試合は、『負けた』とさっき澤村から連絡があった。





…負けんなよ、お前ら。





…何やってんだよ。





見舞いに行く、と澤村から連絡があったが、


今日は面会時間過ぎてるし、

付き添いは1人だけしかダメだと言われていたから断った。



黒尾「…研磨、あと俺見とくから。」

弧爪「…」



椅子から動く気配のない研磨の頭を軽く小突く。



黒尾「…大丈夫だよ、Aは。」



煮え切らない表情の研磨はそれでもしばらく粘ったが、

結局はしぶしぶ席をたった。



弧爪「ちゃんと連絡してよ⁉」

黒尾「するっつってんだろ!早く行きなさい!」



少し小さめの声で研磨がキレて、病室を後にした。




時刻はもう18時。




流石に疲れも回ってきてうとうとし始めた頃。



手術室のランプが消えた。




黒尾「!」



いろんな機械をつけられて、

ベッドで眠っているAが運ばれてくる。




「ご家族の方ですか?」




黒尾「…はい」

 


「もう、大丈夫ですよ」


マスクを外して、ニッコリ笑う。


すぐそばを、横たわるAが運ばれて行って。





黒尾「…ありがとう、ございます…!」




力が抜けて、その場にへたり込んだ。


涙が俺の頬を伝って、ズボンを濡らした。

…2→←…4



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カカシ(プロフ) - marindさん» marindさん、コメントありがとうございます(*´˘`*)黒尾編もう少し続きますので、是非お付き合いください(*´˘`*) (2020年1月2日 0時) (レス) id: 0f83681d36 (このIDを非表示/違反報告)
marind - 黒尾さんやばい!めっちゃカッコいいいいい!!! (2020年1月1日 18時) (レス) id: e8598985e0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:カカシ | 作成日時:2019年12月11日 13時

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