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体育館でスコアをつけている時、
大きく咳き込んだ。
どろ、という嫌な感触を感じて。
A「……え」
恐る恐る掌を見ると、真っ赤な鮮血。
烏養「A?おい、どうした」
A「なんでもないです!大丈夫!」
血のついた手を、ギュッと握りしめて背中に隠す。
______…お願い、せめて、
______…この試合だけで、いいから
アップが終わって、
試合の準備をしている最中、
武田「…椎名さん、何か隠してますね?」
端っこでタケちゃんに呼ばれた。
ギク、と肩と背が強張る。
A「なんでもな______「椎名さん」…ハイ」
なんでもない、と言おうとして、
タケちゃんの顔が、怒っていることに気付いて押し黙った。
武田「…僕は、君の先生です。監督の義務がある。」
下唇を噛んで、俯いた。
…だって、言ったらコートの外に出されちゃう。
今まで、"分析が得意だから"って理由で、
潔子さんがベンチを譲ってくれていたのに。
A「____…血を…吐きました。」
武田「!」
A「皆には…言わないでください…」
ジャージの裾を、ぎゅっと握る。
思わず流れ落ちそうになった涙を、必死に堪えた。
タケちゃんは私の肩にぽん、と手を置いて。
武田「…わかりました。じゃあ君はベンチに入って。」
A「…え?」
ニッコリ笑って、そう言った。
武田「念のため、清水さんにだけ伝えましょう。
すぐに対処できるようにしますから、
何か異変があればすぐに教えてください」
タケちゃんは、唖然とする私を側に、
テキパキと潔子さんを呼んで説明をし始めて、
それを受けた潔子さんは、力強く頷いた。
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カカシ(プロフ) - marindさん» marindさん、コメントありがとうございます(*´˘`*)黒尾編もう少し続きますので、是非お付き合いください(*´˘`*) (2020年1月2日 0時) (レス) id: 0f83681d36 (このIDを非表示/違反報告)
marind - 黒尾さんやばい!めっちゃカッコいいいいい!!! (2020年1月1日 18時) (レス) id: e8598985e0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:カカシ | 作成日時:2019年12月11日 13時