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本当は今まで、陽菜ちゃんと慎ちゃん以外に友達がいなかった訳じゃない。
中学生になって初めて、どちらともクラスが別れてしまって。上手くクラスに馴染めなかった私にも、仲良くしてくれた子は少なからず居た。その時はそれなりに楽しくやっていたと思う。
でも、学校が終わってすぐに始まるピアノのレッスン、土日のほとんどを使うコンクールやその練習。それらがメインになっていた私の生活の中に、遊びの時間はほとんど無かった。そんな状態では、その子たちとの仲は深まらない、それどころか。
��Aちゃんはうちらとは違うもんね��
�猴靴咾僕兇辰討眩漢獲茲討�れないし、��
�爐い辰弔睨椶个辰�り読んでるよね��
�爛團▲里離譽奪好鵑箸�、お嬢様アピール？��
�爐覆鵑�、私たちのこと見下してそう��
昔からずっと続けてきたピアノ。小学生くらいまでは何よりも大好きなことだったし、自分でも自分の特技だ、と胸を張って言えていた。将来はピアノに関する仕事につけたらいいな、とまで思っていた。
けれど、あの子たちの言葉を聞いてから。
何か将来の役に立つわけじゃないのに、どうしてこんなにピアノばかりで、時間を無駄にしてるんだろう。ピアノさえ無ければ、もっと普通に過ごせるのに。
そんな風に思うようになってから、どうしてかいろんなことがうまくいかなくなってしまって。あんなに楽しかったレッスンも、億劫になって。あの子たちだけじゃなくて、誰もが私のことをそういう風に見ているのかもしれない思ったら、新しく人と関わりを持つのが怖くなっていった。
「また行こうな、俺らもいるから」
『…うん、またみんなで、遊びたいな』
「…A、無理しなくていいんだからね？」
さっきもそう。知り合ったばかりなのにもうみんなと呼び捨てで呼び合っていた陽菜ちゃんと、いつまでも友達らしく気軽に接することが出来ず、少しの会話すらぎこちなかった私。
『ううん、ほんとに、すごく楽しかったから』
せめてもの強がりで笑って言うけれど、２人は最後まで心配そうな顔を崩さなかった。
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作者名：春野菜
| 作成日時：2020年7月23日 20時
