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〜〜〜
樹くんの声掛けで集まったのは、クラスの初日に集まって話した、私を含めたあの８人。
「陽菜、お前俺のポテト食った？」
「食べたけど？」
「いやポテトはシェアするもんじゃねえから！」
「え、でもみんな普通に食べてたよ」
「ハァ？ お前らほんと…」
「ポテトくらいでケチケチすんなよ、こーち」
「あんまり怒るとハゲちゃうよAHAHAHA！」
「その笑い方やめて面白いから」
放課後に制服のままファストフード店に来て、みんなで食べ物をシェアしながら、適当な話をしながら時間を過ごす。こんな風に遊ぶのは初めてで。私は、こんなに楽しかったなんて、と密かに感動していた。
「Aちゃん、楽しい？」
『うん、すごく』
「なんかこういう店来なさそうだよね」
「わかる、いつも図書館にいそう」
「それどういうイメージだよ」
みんなが話しているのを聞くのが楽しくて、黙って傍観していたら、みんなからは退屈しているように見えたのか、話題の流れが私の方に向いて。
「ちょっとお嬢っぽいよね」
「え、それきょもが言うの？」
「きょももなかなかの坊ちゃんじゃん」
「うるせえな、俺の話は今いいよ」
「Aちゃんいつも落ち着いてるしね」
「ちょっと近寄り難い感じ」
また自分の気持ちとは裏腹に、話が勝手に盛り上がっていってしまって。焦りながらも、この空気を壊したくなくて、笑って誤魔化して。
そんなことないよって、普通だよって、ちゃんと返せていたかな。顔、引きつってなかったかな。
「…あ、もう１８時じゃん」
「A、暗くなるし、そろそろ帰ろっか」
私の様子に気づいたのか、慎ちゃんが何気なく声をかけてくれて。隣に座っていた陽菜ちゃんは、私の腕にぴったりくっついて、そう言ってくれて。いつまでも２人に頼ってばっかりだな、と自分にうんざりしながらも、心底ほっとして、頷いた。
「俺も帰る〜」
「慎太郎はまだいてもいいよ」
「なんで！？方向同じじゃん、俺も一緒に帰る」
〜〜〜
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作者名：春野菜
| 作成日時：2020年7月23日 20時
