８話 ページ9
その日の夜、私が寝ようとした時、リビングに明かりが付いていた。いつもなら、この時間はみんな寝室で過ごすので、付いていることはないのだ。それに、話し声も聞こえる。けれど、ここからじゃ内容までは聞き取れない。もう少し、近くに行ってみよう。
レオ「で、結局そのイヤリングには何もなかったのか。」
嵐「ええ。精密検査をした結果、普通のイヤリングと判断されたわ。」
司「おかしいですね。人の屋敷に入り込んで、presentを置いていくだけなんて。」
泉「置いてっただけじゃないから。あちこちに罠を掛けてたし、ちょっと戦ったし。」
嵐「でもあの子たち、どうみても本気じゃなかったわよねぇ。お陰でかすり傷ですんだのだけど。」
泉「っていうか、なるくんが相手に夢中で罠に引っかかるのがいけないんでしょお！」
嵐「アタシは泉ちゃんとは違うのよぉ！拳で戦うのは怖いんだからぁ！」
司「先輩方！ここで喧嘩しないで下さい！ー」
凛月「…………。」
レオ「リッツ、どうした？」
凛月「このイヤリングどうする？やっぱ処分？」
レオ「ああ。俺らが見つけられなかった仕掛けがあるといなけいしな。」
凛月「なら、俺が貰っていい？」
レオ「リッツが？別にいいぞ。」
凛月「ありがと。」
レオ「何かあったらすぐに捨てろよ。」
凛月「わかってる。じゃ、俺は戻るね〜。」
泉「ちょ、くまくん！！話は終わってないよ！！」
司「行っちゃいましたね……。」
凛月「ねぇ。」
A「ひぇあ！？」
凛月「盗み聴きは良くないよ〜。部屋に戻ろうね〜。」
A「り、凛月さん！あの………」
凛月「ねぇ、イヤリング以外でおかしなものなかった？」
A「はい？」
凛月「セッちゃんとナッちゃんが持って帰った物に、おかしなのとかなかった？」
A「えっと、そういえばぬいぐるみが……」
凛月「みして。」
A「あ、はい。でも、ぬいぐるみは部屋に……」
凛月「じゃあ俺も行く。」
A「え？」
凛月「何、なんかマズイものでもあるの？」
A「な、ないです。」
凛月「じゃあいいね。行こ。」
A「はい……」
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作者名：Arte | 作成日時：2017年9月2日 22時
