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７５話 ページ31
桜哉said
「え、そ、そんな、ひどいです･･････。」
「･･････。」
「･･････。」
気まずい沈黙が流れる教室。
「･･････わ、私、帰ります。」
そう言って教室を出て行こうとする坂本に、言うべき事などもう何も無いはずだった。
──が。
「･･････俺も、好きな人いるんだ。」
「え？」
「だから、つい周りが見えなるとか、その人の事しか考えられなくなるとか･･････。」
振った後輩相手に俺は何を言っているんだと思いつつ、口は滑らかに動く。
「さっきはきつい事言ったけど、正直わからなくもない。」
「･･････。」
「まああれだよ、何事もほどほどにって事。」
「･･････楯野先輩ですか？」
「えっ。」
「楯野先輩ですよね？その好きな人って。」
「･････････楯野に言うなよ。」
「桜哉先輩って、だいぶわかりやすいんですね。」
「そうか？」
「はい。もっとクールでカッコイイ人かと思ってたのに、ガッカリしちゃいました。」
「余計なお世話だ。」
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作者名：鈴蘭姫 x他1人 | 作成日時：2017年3月19日 10時
