50.『月下の奇術師と小さな名探偵の再戦』 ページ4
「愛梨姉ちゃん、少しいい？」
コナンは安室と話す彼女に、話しかける。愛梨は、首を傾げながら、うんと笑って頷いた。
「じゃあ、安室さん、待っててください」
そう笑って、愛梨はコナンに着いていく。その姿にはてと安室は首を傾げる。いつもの彼女と少し、違う？
どういったというところを言えと言われたら、困ってしまうが、何となく違うと感じるのだ。
「いつ変わったんだ」
鋭い視線に、早々と愛梨は笑って、両手を上げた。
「ボディチェックが終わってから。この嬢ちゃん、強えわりには隙が多いな」
愛梨の顔で、飛び出てきたのは彼女には似つかわしくない声だ。コナンはそれをよく聞いたことがあった。
「キッド……！！愛梨姉ちゃんを何処にやった！」
聞こえてきた声に、ムキになるコナン。それに対して、キッドは余裕の笑みで迎える。愛梨がこんな顔をしたら、絵にもなっている。
「おいおい。そんなムキになるなって。今頃、警備員さんに発見されてると思うぜ？警備員の服を来て眠りこけてる所をな」
本当にその頃、愛梨は見回っている警備員や、刑事に発見され、保護されている。
キッドは、変装するために成り代わった相手を無下にしない。それは自明のことだが、どうしてもと思ってしまう。
「知ってるか、名探偵」
キッドは窓から降り注ぐ月明かりに宝石を照らす。しかし、それは彼の望む宝石ではない。
「この宝石の名前の秘密を」
愛梨の顔で、キッドは不敵に笑ってみせた。
「エルの悪い所って、結局そこだけじゃないか？」
私はオクラを嚥下し、チューハイを流し込む。この時点で頭が少しふわふわしているなと思った。アルコールに弱いこの体は、どうやら既に酔いが回ってきているらしい。
「いや、かなりあったぞ。こうと決めたら一直線なのは、今も変わっていないらしいぞ」
対する沖矢は、ザルだ。三杯目のビールジョッキでさえ、軽くこなしている。
「進化してないって言ってるようなものだぞ、それ」
私はその言葉に、笑みを浮かべた。ああ、アルコールで、頭がゆるゆるになりそうだ。
番外.『バレンタインの日のポアロ』→←49.『難攻不落の錠前の秘密』
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黒井蜜柑(プロフ) - 花枝さん» ありがとうございます！本当に、長らくお待たせしてすいません！週一掲載で続けていけたらいいなと思っていますので、なるべく終了まで更新停滞がないようにがんばります！ (2021年5月24日 14時) (
レス) id: 17dfef3a09 (このIDを非表示/違反報告)
花枝 - お待ちしておりました！おかえりなさい、これからも応援しています！ (2021年5月23日 23時) (レス) id: 43f2320b1e (このIDを非表示/違反報告)
黒井蜜柑(プロフ) - きゃろさん» すいません、長らくおまたせしました！本当に更新停滞気味が多くてすいません。なるべく早くは続きを挙げたいと思いますのでもう暫くお待ちください。 (2021年4月29日 7時) (レス) id: 17dfef3a09 (このIDを非表示/違反報告)
きゃろ(プロフ) - おかえりなさいです！続きが更新されてるのが嬉しくて感想を書いてしまいました！続き楽しみにしています。 (2021年4月29日 2時) (レス) id: d6911c13cc (このIDを非表示/違反報告)
黒井蜜柑(プロフ) - 藤崎さん» 全然大丈夫です！期待に添えれるように、頑張っていきます。本当ゆっくりし過ぎですいません。 (2019年3月22日 23時) (レス) id: 16fd2908cb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒井蜜柑 | 作者ホームページ：http://minanami2.naho.ayaka.
作成日時：2019年2月14日 16時
