太宰治は一人の女に夢中過ぎであるpart5

第百六十六話 ページ9

花袋「第一君はポートマフィアだろう！この花袋、探偵社を辞したと言えども犯罪者と馴れ合うつもりはない！」

花袋のビシリと指をさす。

だが、その指は樋口とAの逆の方向へ指していた。

樋口「人虎、何故彼はあちらを向いておこっているんです？」

中島「(本当に女性と話すのが苦手なんだな…)」

敦がそんな事を思っている反面。

A「(そういえば、花袋のやつ、外に来てまで布団被ってるんだな…)」

しみじみと今更関心するA。


すると敦は呆れた目を大きく開かせた。



中島「あ、居た」


樋口・花袋「「何ィ！？」」

敦の一言で樋口、花袋の二人が勢いよく振り返る。


敦の目はいいおかげで、遠くのクリーニング屋から風呂敷を持った『黒髪の撫子』が出てきた。

それを見た二人は慌てる。

花袋「うおぁおわぇ！！な、な、撫子じゃああ！」

樋口「洗濯屋から出てきた！ではあれは先輩の衣類！？色々けしからん！！」

A「落ち着け」

すると樋口は懐から銃を取り出し、『黒髪の撫子』の方へ向けた。

樋口「もはや恋文作戦など宛にならない！私が直接天誅を＿＿！！！」

樋口の大きな声に『黒髪の撫子』も此方に気づいた。

すると彼女は顔を赤くさせて走っていった。

A「逃げた」

樋口「おのれ逃すかっ！」

樋口も彼女に追いつくため走っていった。

A「まずいな…あいつ(樋口)の目、殺気に満ち合うれてたぞ。中島、国木田、私はあの二人を追いかけるからお前らはここで花袋を頼む。」

そう言うとAは買い物袋から大根を取り出し、二人を追いかけていった。

中島「ちょ！Aさーん！(汗)」

国木田「…あいつ、大根で止めるつもりなのか？」

中島「それに、これって結構拙い状態なんじゃ…」



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