臆病と勇猛 ページ6
「もうお前でいいや！ ぶっ飛ばしてやるよぉ！！ あはははははははははは！」
ハッパの狂気的な笑い声が病室の中にも響いてくる。
これはまずい。関係ない人が巻き込まれようとしている。
私のせい？ あそこで素直にやられておけば、廊下の人は襲われずに済んだ？
「ユカ、誰かが……」
ロウさんも焦っているようだった。
「あ、あぁ……」
さっきと違って、体が勝手に動いていた。病室のドアを開けて、廊下に飛び出す。
「ユカさんっ！」
何と廊下で襲われていたのはイートだった。腰が抜けているのか廊下に座り込んで動けないようだ。
「あぁ！ 見ぃつけたぁ！」
イートから注意をそらせたが、今度は私の方がピンチだ。
でも、ここでやられればハッパの気も済むだろうし、他の人に被害が及ばずに済む。
ハッパがポーチからダイナマイトを取り出す。もう、終わりだ。
「ユカさん！」
ハッパがダイナマイトに火を着け、こちらに投げた。その瞬間、水色の腕がダイナマイトを掴み握り潰した。
火は消えたが、水色の腕からは髪が焦げた独特の臭いがした。
「えぇっ！ ずるい！」
「え？」
「エイト！」
水色の腕をたどると、昨日の水色の化け物、エイトがそこにいた。
もう片方の腕でイートをかばい、ハッパを睨み付けていた。
『その辺にしろ。これ以上は許さない、それはこいつの大事な友人だ』
イートと私のことで怒っている。
「やだ！ 吹っ飛ばすの！ みんなみんな粉々になって壁に張り付けるの！」
さっきより一回りほど大きいダイナマイトをハッパはポーチから取り出した。
「これ、面白いの！ たくさん吹っ飛ぶのよ！？ とっても素敵！！」
そう言ってダイナマイトに火を着けようとしたときだ。
「やめろ、ハッパ！」
少し遅れて病室から出てきたロウさんが叫ぶ。
その姿を見た途端、ハッパはガタガタと震えだして、ダイナマイトを落とした。
「あ！ あぁ、怖い人が来たぁ……」
ロウさんから逃げるように、ハッパが後ずさる。しかし、ハッパはつまずいて尻餅を着いた。
「あぁ、やめて……」
「私は君のように手は出さない」
ハッパが頭を抱えうずくまった。
「黙れ！ うるさい！ 偽善者め！ 知ってるよ、あんたも人殺しだ！！」
「違う。私は……」
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ぺぽん(プロフ) - すっごく面白いです！どのキャラも個性的で読むのが楽しい🎶応援してます！ (2022年8月21日 7時) (
レス) @page49 id: 83a944f022 (このIDを非表示/違反報告)
ペンバタのサブ - 神作だあああああああ！！！応援してます！ (2022年4月11日 15時) (レス) id: a2299a2d24 (このIDを非表示/違反報告)
頭は痛くない(プロフ) - 衛生兵079さん» 投稿しました!(返信不要です) 衛生兵079様の他の作品もいつも拝見させて頂いております...沢山の素敵な作品をありがとうございます💓😭 (2022年2月6日 17時) (レス) id: 267274e32b (このIDを非表示/違反報告)
衛生兵079(プロフ) - 頭は痛くないさん» 大丈夫ですよ。 (2022年2月6日 16時) (レス) id: fb9fb2071f (このIDを非表示/違反報告)
頭は痛くない(プロフ) - 衛生兵079さん» ありがとうございます(TT)描き終えたら私の作品の“デジタルなイラスト集”に載せたいのですが大丈夫でしょうか、もちろん衛生兵079様の作品のキャラクターだということは明記致します (2022年2月6日 14時) (レス) id: 82fde595ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：衛生兵079 | 作成日時：2018年6月9日 16時
