アリスは夢の中 ページ17
やたらとカラフルで変な建物が立ち並び、たくさんの物が散乱している場所に私はいた。
私は寝ていたはずだったのに。とりあえず頬をつねってみる。
痛くない。これは夢か。
夢なのに、起きているときと同じように考え、自分の意思で体を動かすことができる。こんなの初めてだ。
明晰夢、というやつらしい。
「はじめまして」
知らない人の声。いつの間にか私の前にはふわふわした帽子をかぶりアイマスクをした、スーツの男が立っていた。
「ここは、夢の中。どんな夢でも見ることができます。夢の中だけでなら、どんな望みを叶えることができます」
「え、なん……」
私を無視して男は喋り続ける。
「そして私は夢の管理人。ここにやって来た人にその人が望む夢を見せるのが私の役目。そしてあなたにも、夢を見せてあげたかったのですが……」
がくりと男は肩を落とした。
「もう疲れました。夢を見せるのに。今日限りで管理人やめます。そんでもってあなたにお願いがあります」
「お願い？」
「私が夢を見せた人間はほとんどが朝になれば夢から覚めます、でも一部の人間は夢から覚めたくないと夢に閉じ籠ってしまいました。夢は覚めなくてはいけないのに」
男は姿勢を正しまっすぐ私の方を見た、と思う。アイマスクしてるから分からないけど。
「その閉じ籠った人間を夢から覚めさせて欲しいんです。私は人間の心が分かりません。だから人間のあなたにお願いしたいのです」
「分かった」
どうせ夢だ。気づいたら朝になってる。そう思ってOKした。
「ありがとうございます！ それでは行ってらっしゃい！」
急に足元に黒い大きな穴が現れ、私はその穴に吸い込まれていった。
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衛生兵079(プロフ) - てふまるさん» いいですよ。どちらも書いても片方だけでも嬉しいです。 (8月8日 21時) (
レス) @page24 id: fb9fb2071f (このIDを非表示/違反報告)
てふまる - あっよければ「人類が絶滅した世界で」ってのも書きたいんですがおこがましいっすよね（小声） (8月8日 21時) (レス) @page25 id: 0c10a97bca (このIDを非表示/違反報告)
てふまる - 「不完全人間」執筆してもよろしいでしょうか？いやぁこの中で一番面白かったので、、、 (8月8日 21時) (レス) id: 0c10a97bca (このIDを非表示/違反報告)
襲(プロフ) - ご報告遅れてしまい、申し訳有りません。【https://uranai.nosv.org/u.php/novel/arisu0000/】書かせて頂いた作品のURLです。お手空きの間にご確認ください。 (2023年4月3日 22時) (レス) id: 9c3e7d387f (このIDを非表示/違反報告)
衛生兵079(プロフ) - 襲さん» いいですよ！こちらからもよろしくお願いします (2023年1月4日 10時) (レス) @page25 id: fb9fb2071f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：衛生兵079 | 作成日時：2020年7月20日 3時
