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面白いは全て ページ4

【Aside】



「もしかしてセットに失敗してV字前髪さん」は、昂っている息を整えた後、呆れたと言わんばかりに溜め息を吐いた。


「てめェ、やるじゃねェか」


声のする方を見ると、見直したような目で私を見る、「メス豚と言ってきた男の子」が。



「ここまで野郎のHPを減らせるたァ中々だ。てめェなら土方撲滅委員会でもやっていけらァ。どうでィ?」

「して殿、土方撲滅委員会というのはお給金は出るので?」

「つっこめよ!!!」



真摯に(面白そうだから)「メス豚と言ってきた男の子」と向き合おうと、話を進めると、「もしかしたらセットに失敗して……」いや長いな、「ぱいさん」は、「オイてめェいい加減にしろよ」

……「V字前髪さん」は、本日何度目か、叫んだ。



「V字前髪さん」は、私たちと話しても埒が明かないと(やっと)悟ったのか、「とにかくだ!」と会話の主導権を握った。


真選組(うち)は女人禁制だ。入隊希望なら帰れ!」


ヒクヒクと口を引き吊らせながら言葉を告げる「V字前髪さん」に、「近藤さん(さっきまで空気だった人)」は、申し訳なさそうに苦笑いを浮かべ、「いや、トシ、もうちょっとオブラートに包んでだな……」と言葉をまごつかせた。


「V字前髪さん」は疲れたように紫煙を吐くと、 もうこの話は終わりだと言わんばかりに踵を返す。


こういうことに慣れているのか、まるで人とは思わせないような態度で冷たく突き放した彼に、「近藤さん」は、「お、おい!トシ!」と、申し訳無さそうに私と「V字前髪さん」を交互に見た。


(え……なにこの状況……おいしい……)


入道雲のように突如むくむくと沸き上がってきた興奮を抑えるべく、事情がわかっていない脇役Aを演じようと、思っても無いことを胸中で呟こうとして失敗する。


この何とも非日常的な状況に、私の表情筋は仕事を放棄しているだろう。

つまり、顔がにやけていると。


「ちょっと待ったァァアアア!!」

「……………あァ?」


いつの間にか「V字前髪さん」が去ろうとしていて、声のボリュームを大にしてツッコミを入れる。

そして、鋭い眼光が私を殺そうとこっちに向いた。



というか「……あァ?」ってなんだ。「あァ?」って。顔と台詞が合いすぎて笑えるんだがくっそ。


この人、面白い。



「私は、一ノ瀬Aと申します!!ここへの入隊希望の理由は、面白そうだったからです!!」


私は、(バカ丸出しの)本来の理由を話した。



終わり良ければ全て良し!→←もしかしてセットに失敗してV字前髪さん



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暇愛*(プロフ) - 狗冰さん» ごめんなさい、レス押すのを忘れてました…… (2019年7月15日 13時) (レス) id: 6dbb02dd11 (このIDを非表示/違反報告)
暇愛*(プロフ) - ありがとうございます!稚拙な作品ですが、よろしくお願いします! (2019年7月14日 20時) (レス) id: 6dbb02dd11 (このIDを非表示/違反報告)
狗冰(プロフ) - 面白そうです!更新ファイト! (2019年7月14日 19時) (レス) id: aa5a4ed97b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:暇愛* | 作者ホームページ:   
作成日時:2018年6月11日 2時

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