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【A& No side】
きっとこの恋も叶わないけれど、それでも私は不器用で優しい彼を――――土方さんを、好きになってしまうんだろう。
土方とAが小指を結んだ夜、自室にて、Aはしみじみと思った。
寝る前の布団の上で、じっと小指を見つめるAの顔は、幸せそうに緩んでいる。
土方さんの優しい笑顔を思い出し、ふふっ、と似つかわしくない笑みを浮かべた。
さっきから、表情筋が緩んでばかりだ。
情けないことこの上ないが、恋は病とはよく言うもの、自然と笑みが溢れてくる。
けれど、別に惚れたからといって、付き合いたいとも近づきたいとも思わない。
ただ、彼の近くで、見守ることが出来るのなら、それで充分だ。
恋というものは、面白い。
人生に、彩りと、甘酸っぱさと、幸せを与えてくれる。
これから私の人生はどうなっていくんだろう。
数々の死線を潜る彼を見て、私は一体、どうしていくんだろう。
優しくて、面白くて、それでいて不器用な土方さんを見て、私は、一体――――――……?
(……ダメだ、先のことを考えても仕方ない)
未来のことを考えたって、埒が空かない。
だから今は。
(…………寝よう)
肩まで布団をかけると、脳裏に土方さんのことを思い浮かべながら(気持ち悪いとか思わないで)、訪れた眠気に身を任せた。
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暇愛*(プロフ) - 狗冰さん» ごめんなさい、レス押すのを忘れてました…… (2019年7月15日 13時) (レス) id: 6dbb02dd11 (このIDを非表示/違反報告)
暇愛*(プロフ) - ありがとうございます!稚拙な作品ですが、よろしくお願いします! (2019年7月14日 20時) (レス) id: 6dbb02dd11 (このIDを非表示/違反報告)
狗冰(プロフ) - 面白そうです!更新ファイト! (2019年7月14日 19時) (レス) id: aa5a4ed97b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:暇愛* | 作者ホームページ:
作成日時:2018年6月11日 2時