余命宣告はハッキング出来ますか 2【降谷零/安室透】

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「おはよー.......ぉおお！！どうしたのこれ！？」

降「......普段一人暮らしだから急に二人分正確に作れなかっただけだ」

「えー！美味しそー！！」





当然のように眠れなかったさ

この数日既に寝不足だというのに





「顔洗って来るね！あ、先に食べちゃダメだからね！」





身体的な疲労より、精神的な物の方が重苦しい


.......こうやって知れば知る程悪い奴なんかじゃないのに
風見が言った通り実害も無いのに

けど、そんな事を言っていたら司法が成り立たなくなるのも重々理解している






「お待たせ！食べよ！」

降「......ああ」

「いただきます！」





この嫌な感情が"可哀想"、なのか

.......どうなのか

正直よく分からない

ただ一つ確実に言えるのは、留置所なんかに送りたくはないという事

その理由には重病の病み上がりだからだとか、
まだ若く世間知らずなだけだからだとか、
諸々あるがそれもまたどれが最も確かな理由付けかは分からない





「うまぁ.......やっぱ美味しいご飯って人を幸せにするよねぇ.......」

降「.......留置所の食事は毎日同じような弁当だぞ」

「へぇお弁当なんだ！いいじゃん、毎日遠足気分！」

降「..........」





"後悔したってしょうがないから良いように考える"
それが僕には出来ないらしい

言われてみれば人生後悔の連続
気付けば独りになっていた

そして今日もまたこれから.......





「こう言っちゃ怒られちゃうかもだけど、本当おじさんのご飯ママのより美味しい！それこそ留置所？とタッグ組んでさ、お弁当売ってみればいいじゃん！結構良いアイディアじゃない！？」

降「留置所はホテルじゃない、税金で賄われてる犯罪者収容所だ。ご飯が美味しくなってどうする」

「えー、美味しいご飯で皆ハッピーになって悪い人もめちゃめちゃ反省するかもよ？」

降「ファンタジーですらあり得ない設定だな」






独りへ戻るという日に限って、





「はぁ〜お腹いっぱい！ごちそうさまでした！」

降「っ、もう食べないのか？今までもっと食べてただろ？」

「ダイエットしなきゃだよー、これからは恋したいし！そうだ！看守との恋もスリルでロマンチックだよねぇー！？」





一人では食べ切れない大量の残り物

お出かけ日和な快晴

留置所に行くとは思えないハイテンション

別れ際の最後の一言も、......特に無かった


というより別れに気付かないまま入っていってしまったような

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