余命宣告はハッキング出来ますか 2【降谷零/安室透】

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そうやって、病院側が特別に許可したらしい両親とまさかのバッティングをしてしまった結果
病室に深入りする事も叶わないまま追い出された夜

ただ"仕方ないから帰ろう"と言った上司は強がっているのが丸見えで






風「だ、大丈夫ですよ！きっと他に方法はありますし、何ももう目覚めないと決まったわけではありません！転院先が見つからないのなら我々の使わない会議室を一つ病室に改造してしまえばいいじゃないですか！まだ諦める事ありませんよ！」





女々しくもご自宅まで着いて来てしまった

かと言ってこれ以上何どうしていいのかと右往左往





風「自分も一緒に頭を下げに行きます！親御さんにもこれまでの事情を話せば分かってくれますよ！あの日記を見せれば降谷さんが少女と仲良くやっていたのは分かるでしょうし、きっと心を開いてくれますよ！」

降「.........」

風「そうだ！病院にお願いしてワンちゃんを連れてく行くのはどうでしょう！ドッグセラピーとか言いますし、もしかしたら効果が

降「風見」

風「は、はい......？」

降「あの子みたいだな。それこそ犬みたいにぴったりついて来て、僕が聞いてるか聞いてないか関係無くずっと喋り続ける。毎日そうだったんだ。それを僕はずっとうるさいと思ってた」

風「.......す、すみません.......」

降「仕事の合間疲れて帰って来ているのに、今日のご飯は？だとか、ハロの散歩に一緒に行こうと思って待ってただとか」

風「........」

降「.......はぁ.......今は帰って来ても、わざわざ外の廊下に出て来てお帰りと叫んでくれる人はいなくなった。皮肉だよ。ちょうどその煩さにも慣れて来て、なんだか昔"あいつら"と騒いでた時のような感覚を思い出して、.......正直悪くないと思い始めていた時だったから。急にそれには全部裏があったなんて言われても.......見ての通り未練が.......残ってるどころか毎日増えてく」

風「......降谷さん......」

降「あの時、30分だけ品川の水族館に連れて行った時、"後悔するな、どうせ戻れないんだから出来るだけ前を見ながら今を大事に"ってわざわざ言ってくれたのに......後悔し過ぎてあの子と言葉を交わした最後の数分が夢にまで出て来た。酸素を取り込めないなんて知ってたらあんなキスなんてしなかったのに」

風「えっ？キ

降「もういいだろ、おじさん二人で話してもあの子が起きるわけじゃない。それより万が一の為に備えて今日は早く休め。タレコミによると今夜らしいからな」

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