余命宣告はハッキング出来ますか【降谷零/安室透】

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そして再び家を出てやって来たショッピングセンター





「ねね、どっちが可愛い？」





とわざわざこちらに両手で向けてくるのは、女性用の下着上下セットがつけられたハンガー





降「それくらい自分で決めろ」

「えー！いいじゃん！どうせおじさんが払ってくれるんでしょ？」

降「なっ、30万振り込んだだろ！自分で買え！」

「え、まだ気付いてなかったの？あれ送金先私じゃないって」

降「っ、え？」

「寄付したの、なんか"貧しい子供を助ける"的なやつに。だから私は変わらず一文無し。それより選んでよ！どっちが可愛い！？」






寄付.......だと？

そう言われても頭に浮かぶのは疑いばかりで、未だに報告を入れて来ない風見に"まだか？"とメッセージを送って






「じゃあどっちも買っちゃおっかな！？どうせしばらく一緒に住むんだし！1セットだけじゃ洗い回せないもん。いいでしょ！」

降「.......はぁ、分かった分かった。その二つでいいんだな？」






"おじさん大好きー"とテンション高くはしゃぐその手から品物を受け取って、レジで素早く済ませた会計

そこで値札は全て外してもらい、
他を見に行く前に、まずは買った下着を着て来いとトイレに行かせた


そうして一人になれたところで、






風『.......はい、風見です』

降「どうなった？」

風『あ......はい、既に分かった事は、彼女は現在満17歳。
住民票の住所は両親の住む実家で、本人は小学校低学年から不登校。
高校へは進学していません。
......といった以外にこれといった情報は無く、両親には現在接触を試みている所です』





小学校低学年から不登校って、つまり10年近く学校へは行っていないという事か

そういった意味での知能レベルに異常は感じられていないが、確かに今時の17歳と比べると少し違和感も.......

身近にいる17歳と言えば、毛利蘭や鈴木園子
彼女らより大人びているようで、子供っぽいような





降「実家を離れたのはいつだか分かるか？」

風『えっと.......それもまだ調査中で

「2年前だよ」

降「っ、

「親を追い出したのでしょ？2年前だよ」

降「......も、もう着れたのか？」

「トイレ広かったから着替えやすかった！」





とニコニコ顔で、着古されたトレーナーの長過ぎる袖をいじる自称ハッカー





「ねぇ！あのシュークリーム食べたい！買って！」

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