【カゲプロ】もう、笑えるよ…【カノ】

56話＊落ち着けない ページ10

カ「……何が最低なの」


カノも少し怒ってる。

やっぱり、皆キドの見方だ。
それが嫌でだからなのか、悲しいのか、

何が理由かはわからないけど、涙がでてきた。


「皆だよ、皆！特にカノ。あのキーホルダーがどんなに大切かわかんないくせに…！！」


口からどんどん言葉がでてくる。
あぁ、また独りになっちゃう。


「あのキーホルダーは！死んだ両親からの最後の誕生日プレゼントだったのにぃ………」


この言葉をいった瞬間、私はその場に泣き崩れた。

皆はどんな顔をしているだろうか。

笑ってる？怒ってる？悲しんでる？


皆の顔が見れない。

あーあ、これじゃ朝と変わんないじゃん。
やっぱり私は、ここにいない方がいいんじゃないか。


ふと背中に違和感を感じた。
多分、さすられてる…？

驚いて横を見てみると、シンタローが私の背中に手を当ててくれていた。


シ「………落ち着け」


この言葉が、今の私にはぐっときたのか、シンタローの笑顔に安心して、

もっと涙が出てきたので、シンタローが胸を貸してくれた。

しばらくは、私の泣く声と、キドの手当ての落としか聞こえなかった。



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