【カゲプロ】もう、笑えるよ…【カノ】

55話＊わかってくれない ページ9

キ「A、ちょっと箸置け」


多分、相当キレてる。
声が怖いから。

でも、私は箸を止めなかった。


キ「さっきからなんだ？その態度は！？」


「キド、うるさい」


シ「お、おいっ」


私が冷静にそう返すと、シンタローが焦って止めにはいる。

だってうるさいじゃん。食事中だよ


キ「いつまでそんな態度とってるんだ？たかがキーホルダーごときだろ？」


「うるさいってば！！」


キドがこう言った瞬間、私はテーブルをバンと叩いた。

ありえない。いくらキドでも、ありえないよ。
“たかが”キーホルダーって、どれだけ大切なものかわかんないくせに。


モ「ちょ、A。言いすぎ！」


マ「A……？」


シ「おい、謝っとけって」


なんで？
私が悪いの？

この二言だけが脳内を駆け巡る。

ふと皆の顔をみると、いつもの顔じゃなく、怒った顔。

いや、私がそう見えてるだけかもしれないけど。

でも、私も我慢がならなかった。


「……私が悪いの？被害者なのに、この態度が気にくわない？」


キ「いつまでやってるって意味だ。別にキーホルダーなんて、買えば済むことだろう」


キドがこう言った瞬間、私の何かが切れた。

途端、私は手を前に伸ばし、キドの頬を平手打ちしていた。


キ「いっ……！」


モ「ちょっとA！なにやってんの？」


セ「キド、大丈夫っすか？」


皆がキドの心配をするなか、私は次の二文字しか言葉に出なかった。


「最低」



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