・ LIFE 194 ページ8
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・白石said
スタッフステーションで溜まりに溜まった事務作業をしていたら、ナースの人達がクスクス笑いながら入ってきた。
ナース1「いやぁ、名取先生もやりますねぇ」
ナース2「そりゃあんなに可愛い子ですからねぇ。助けたくなりますよね」
何があったんだろう。名取先生は当直明けでもう帰ってるはず…
と、スタッフステーションの近くに見たことあるような人が歩いてきて、ソファーに誰かを下ろした。
その“誰か”を見てみればとても可愛くてニコニコと笑うのが印象的な女子高生が座っていた。
その子の膝頭を見てみれば膝の皮がずる剥けていて結構な量を出血していた。
名取先生と目が合うと私は頷いて銀の金属バットに治療に必要なものを集めた。
集め終えてソファーの方へと向かえばもう名取先生はエレベーターへ歩き出してしまっていた。
白石「大丈夫?!……名前言える?」
蒼川「蒼川蓮子です!凡下高の!」
あぁ、あそこって確か…
白石「確かこの前爆発が起きて…」
蒼川「そうなんですよ!……私の好きな人も巻き込まれちゃって…」
いけないこと聞いちゃったと思ったけど一瞬だけ悲しそうな顔をしたあとまたあの印象的な笑顔で微笑んだ。
蒼川「普段何気なく一緒に居る人が急にいなくなっちゃうとこんなにも悲しいもんなんですね(笑)」
何だか、その言葉が胸に重く響いた。
蒼川「大切な人がいつもそばにいるもんじゃないって。」
悲しそうに話す蒼川さんを、私はなぜだか藍沢先生に重ね合わせた。
蒼川「好きな人が、離れて行くのってこんなにも悲しいんだね」
藍沢先生は、とても真っ直ぐな人だ。
命にも、何にでも真正面からぶつかって何事にも負けずに挑戦する。
それに、“大切な人”に対しても真っ直ぐで本当に大切にしてるってわかる。
蒼川「……もしかして、先生にもそんな人がいるの?」
白石「っ、え?」
蒼川「先生、泣きそうだよ?」
まずい、と思いあははって笑いながら誤魔化して言う。
白石「はい、手当て終了!」
蒼川「ありがとう先生!」
じゃあね、と彼女を見送ってからスタッフステーションに戻る。
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あられ(プロフ) - 夢主と藍沢先生が結ばれるそういう作品にしてほしいです…続き頑張って… (2018年5月23日 19時) (レス) id: 1722f61193 (このIDを非表示/違反報告)
佐藤勝利LOVE(プロフ) - 頑張ってください これからも応援しています! (2018年5月13日 17時) (レス) id: 9db5a86e99 (このIDを非表示/違反報告)
キラあや - いつも、続き楽しみにしています!更新お願いします! (2018年5月11日 17時) (レス) id: bf70448eda (このIDを非表示/違反報告)
杏 - 続き楽しみにしています! (2018年4月22日 16時) (レス) id: ce7544d8fb (このIDを非表示/違反報告)
彩 - 更新されていて嬉しいです。これからも楽しみにしてます。 (2018年3月9日 7時) (レス) id: ed5c94d402 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ラベン | 作成日時:2017年12月7日 14時