Lifesaving - 感じる鼓動 - 5章

・ LIFE ２０２ ページ16

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はい。とコーヒーを手渡してくれてお礼を言って受け取る。




思ったよりも熱くてびっくりしたけどコーヒーのいい香りが漂ってきて落ち着いた気分になれた。





白石｢大丈夫ですよ。｣


新海｢よかったです。……藍沢と藍沢先生は？｣





一瞬でも忘れられたと思ったのにその一言で何かがピシリと音を立てた気がした。





白石｢あー、…きっとすぐに戻ってくると思いますよ。｣


新海｢へぇ……あの2人付き合ってるんですか？｣


白石｢さ、さぁ…？｣





自分でも誤魔化すのが下手くそだと思った。




明らかに目が泳いでいるし口の端が引き攣るのが分かった。





新海｢藍沢と藍沢先生、白石先生達は同期なんですよね？｣


白石｢はい、そうです｣


新海｢あんまりこういうことは言いたくないんですけど…｣


白石｢え？｣


新海｢藍沢先生とはあまり関わりたくなくて(笑)｣








呆れたような、……馬鹿にしたような。




貶すように笑った新海先生の目は真っ黒で怖かった。








白石｢なんで、？｣


新海｢だってほら、言われてるじゃないですか。

……藍沢A先生は医療界の疫病神だからですよ。｣





それじゃ、戻ってくる前に戻りますね。と笑顔を残して行った新海先生。




何か聞いてはいけないようなことを聞いてしまった気がして手の中にあったコーヒーを1口飲んだ。





白石｢ｯ､苦っ、！｣







砂糖もミルクも入っていないブラックコーヒーは当たり前だけど苦くてなんだか声を上げて泣きたくなった。







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