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それはあまりにも突然で、戸惑うことだった。





“俺、デビューする!1ヶ月後に!”





そう岩ちゃんが言ったのは、私が京都に転勤が決まった日の話。




話があると言った私に、岩ちゃんは笑顔で俺も!と言った。




そして、デビューする事を私に伝えた。




私はそれに笑顔でおめでとうと言った。心の底からの祝福だった。




けれども、それと同時に別れを知った。





だから私は────







『岩ちゃん』


岩田「ん?」


『別れよっか』





岩ちゃんがデビューする一週間前という節目に、私は別れを切り出した。





岩田「……は?」


『別れよう』





今まで二人して芸人が出ている番組を見てわらっていた。そんな時に、私は別れを切り出したのだ。




ソファーに座り、私を後ろから包み込むように抱きしめている岩ちゃんは突然の事にびっくりして私をきつく抱きしめた。





岩田「……っ、まって、な、」


『ねぇ岩ちゃん、よく考えて。』





頭のいいあなたならわかるはず。



そんなことを思いながら前を向いて淡々と喋っていく。



そうしないと、涙が出そうになるから。





『岩ちゃんは芸能人になる。私は仕事が忙しくなる。

一緒の家に住んでいたとしても、会える時間は確実に減る。』


岩田「だったら作ればいいじゃん!」


『それが嫌なの。』





予想していた通りの返答に思わずクスリと笑ってしまうも、岩ちゃんの真面目な声を聞いて笑うのを辞めた。





岩田「え?」


『無理して私なんかに時間を割くのは違う』


岩田「……ねぇ待って、私なんかってなんでそんな言い方するの?

俺はAが言った言葉であろうが無かろうが、Aの事悪く言うやつは許さないよ。」





顔を(しか)めて低い声を出す岩ちゃんにちょっとだけビビる。




自分の事を悪く言われたわけでもないのに、そんなことを言える人はこの世にどれ位の人数がいるのだろうか。





『……うん、ごめん』


岩田「だったらそんな、別れるなんて言わないでよ」





岩ちゃんの声が震えて、今にも泣き叫びそうな声が、後ろから聞こえてきた。



それがどうしても嫌で、涙を流してでも伝えるつもりで、岩ちゃんの腕から抜け出して向き合った。






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設定タグ:三代目Jsoulbrothers , 岩田剛典 , 登坂広臣   
作品ジャンル:恋愛
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あっちゃん - すごくよかったです。本当にこうなればいいなぁと思いました。読むたびに感動して涙がとまりませんでした。 (2018年3月20日 21時) (レス) id: f83acd1f10 (このIDを非表示/違反報告)
チェリー(プロフ) - すごく切なくて心温まる話でした。臣ちゃんsaidも結婚後も見てみたいです!楽しみにしてます (2017年12月16日 22時) (レス) id: 2003420e41 (このIDを非表示/違反報告)
ayanalovedance(プロフ) - 最高です!!結婚後すごく気になります!!! (2017年12月16日 21時) (レス) id: 30d2492fd6 (このIDを非表示/違反報告)
momo(プロフ) - 結婚後すごく読みたいです!!キュン死しそうです! (2017年12月16日 18時) (レス) id: 0c4620f798 (このIDを非表示/違反報告)
ishrmy37(プロフ) - 岩ちゃんとの結婚後のお話も是非見たいです! (2017年12月16日 16時) (レス) id: c0d66834b3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ラベン | 作成日時:2017年11月30日 21時

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