高嶺の花 ページ1
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________土曜日の午前2時、胸の高鳴りを感じ、必死に抑えようとする。
自動ドアと来店の音楽と共にゆったりとしたヒールの音が鳴り、散々抑えようとした心臓が一気に騒がしく動き出した。
黒のピッタリとしたワンピースが体のラインを強調し、今日もスタイルの良さを引き立てている。
真黒な艶のある緩く巻かれた髪の毛をかき揚げ、贅沢に縁取られた睫毛をゆっくりと上げ、大きな瞳が俺を捉える。
『こんばんは、大吾くん。』
「こ、こんばんはA先輩。」
ふわりと上品な笑みを浮かべた彼女はこの世の者とは思えない程の美しさだ。
単純な俺の心臓は盛大に音を立てる。
彼女は俺に微笑んだ後、必ず水を1本、そしてかわいらしい動物の形をした棒付きキャンディーをレジの前に置く。
『今日も頑張ってて偉いね、お疲れ様。』
「そんな、A先輩こそお身体労わってあげてください。」
『ふふ、ありがとう。この後も頑張ってね？』
支払いが終わった後、そう言って彼女は必ずキャンディー
を俺の手のひらに乗せる。
「先輩…あの、毎回悪いですって…」
『いいの、気にしないで。大吾くんがバイト頑張れるようにおまじない。』
"じゃあまたね"と言って微笑んだ彼女は、水だけを持ち
またヒールの音をゆっくりと鳴らしてドアへと進む。
揺れる黒髪が見えなくなるまでぼうっと見惚れた後、手のひらに残る柔い感触と、可愛らしいキャンディーにまた胸をギュッと締め付けられる。
この時間は、完全にあの人の虜になっている俺の、ちょっとした御褒美の時間だ________
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シキ(プロフ) - memeさん» コメントありがとうございます。有難いです、これからも内容に悩みつつですが更新していきますので、これからもこちらの作品を宜しくお願い致します。 (2023年4月8日 3時) (
レス) id: fa47139e50 (このIDを非表示/違反報告)
meme - 投稿楽しみに待っておりました！楽しく拝見させて頂いております。これからも更新頑張ってください！ (2023年4月7日 22時) (レス) id: 256fd9f9cd (このIDを非表示/違反報告)
シキ(プロフ) - ともさん» コメントありがとうございます。嬉しいお言葉が頂けて幸せです、マイペース更新で申し訳ないです、これかれも楽しんで頂けたら幸いです。 (2022年10月18日 0時) (レス) id: fa47139e50 (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - 楽しく読ませて貰ってます！更新頑張って下さい😊 (2022年10月13日 21時) (レス) @page25 id: 9dbca4abe1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シキ | 作成日時：2022年5月29日 5時
