三十四 ページ35
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これまでにない怒りでどうにかなりそうだ。
フラフラと彼らの元へ歩みを進める。
「なッ!?Aさん!!」
「!炭治郎ッ!集中すべきは目の前の鬼だ!!!余所見をするな!!!」
「ッ!!!」
とてもとても悲しそうな炭治郎の瞳と交わった。
周りの人は柱だろう。
「構っている暇はない!!!」
「女!!!逃げろ!!」
無惨さんは強い。
こんなにも戦っているのに、まだ余裕が見える。
これ以上、大切な人を、傷つけないで。
「Aッ!!!!」
『無惨さん』
「どうした。我が愛しい妻よ。」
「ッ、ぁぁぁあ゙あ゙ああ!!!!」
炭治郎、本当にごめんなさい。
ここで隙を与えられたら、貴方は彼を殺せるでしょう。
ほんとに僅かな光を、託します。
「ッまさか!!!」
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『貴方の愛は、私には重すぎたみたいです。もう、ついてはいけません。今この瞬間を、永遠に惜しんで下さい。さようなら。』
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「ッよせ!!!!」
『…ッ゙、』
「A!!!!そんなことはさせない!!!!死ぬな!!!」
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「(今しかない!!!ここで遅れをとるな!!!!Aさんが命を懸けてつくった今この瞬間に!!!刃を振るえ!!!!)」
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「……なぜ、……ど、うして……なんだ…、A…、」
『…私の…存在も、貴方の、存在も、……この世は…許して、くれません…』
「ただ、……お前を、愛し…たかった…、だけなのに…、か……」
『…………はい…、』
「…私…は…………ぁ、…きらめ、な…ぃ…、絶対に……、……必ず………、…お前を…、、、」
塵になった無惨さんを見届ける。
もう、どこが痛いのかも分からない。
痛みを感じない。これが死ぬということか。
お腹の気配も消え、消滅した。
「ぁぁあ!死なないで!!!どうか!!!」
『た、んじ…ろ……』
「今ッ!隠の人に!!!」
『……ぃ、いの、もう、』
「そんな!!嫌だ!!誰か!!」
『…むざ、ん、……きって、、くれて、……ありが……とう、』
「もぅ…、もう、、喋らなくて、、いいですから……ッ、もう、十分ですからッ、!」
炭治郎の涙が私の頬に伝う。
『な……か、ない……で……』
「嫌だッ、嫌だッ!!!」
「……ッ、お前のおかげで、鬼が動揺して隙ができた。心の底から感謝する。」
「義勇さん!!!なんとかッ!!」
彼は悔しそうに眉を寄せたが、そっと横に首を振った。
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入間(プロフ) - たくあんさん» 非常早いコメントで笑 ありがとうございます! (2020年4月27日 15時) (レス) id: faea9d84a4 (このIDを非表示/違反報告)
たくあん - 完結おめでとうございますゥ(´;ω;`) (2020年4月27日 15時) (レス) id: a353fd29dc (このIDを非表示/違反報告)
えむ(プロフ) - ありがとうございます!! (2020年1月19日 18時) (レス) id: 41deac151f (このIDを非表示/違反報告)
入間(プロフ) - えむさん» 初めまして。ありがとうございます!出来れば更新をもっと増やして行けたらなと思います! (2020年1月19日 17時) (レス) id: faea9d84a4 (このIDを非表示/違反報告)
えむ(プロフ) - 初めまして、突然すみませんこのお花とても面白くて大好きです!また宜しければ更新楽しみにしています! (2020年1月18日 20時) (レス) id: 41deac151f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:入間 x他1人 | 作成日時:2019年10月26日 23時