どーも灰谷です【名探偵コナン】【東京卍リベンジャーズ】

墓参り ページ12

カレンダーが示す今日の日付は22日





『・・・よし』





六本木の家の鍵をもって電車に乗りこんだ





久しぶりにこっちに帰って来れたということもあり、いつもより気分が軽い
しばらく留守にしていたから相当汚いんだろうと自宅の現状に思いを馳せながらマンションに向かった






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『うわ』





家の様子を一言で表すなら“不衛生”
そこらじゅうにほこりがたまって、昼間なのに薄暗さすら感じる





ため息をついて家中の掃除に取り掛かる





＿＿＿＿掃除が終わったのは夕方だった






すっかり綺麗になった家をぐるりを見渡してから、自室のクローゼットから特服を取り出し腕を通す





サラシを巻いて前を開けるのが私のいつものスタイル
兄ちゃんにはその着方ヤメロって言われてたけど蘭ちゃんとかイザナは良いんじゃね、って言ってくれた





・・・これを着るのは今日で最後にする
もう天竺は無いけど、大将に挨拶するなら正装で行くのが礼儀ってもんでしょ
私達不良の正装は、特服だから






親戚の家には持っていけなかったバイクの鍵を手に取って、クルクルと回しながら家を出た






久しぶりの愛機に心が踊る
車体を撫でてから鍵を差して跨り、渋谷に向かって走らせた





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ゆっくりとスピードを落とし、駐車場にバイクをとめてから途中で買った花を手に持って墓に向かう





道中、子供向けの戦隊モノらしきイベントのせいで道が混んでて中々進めずにイライラしたがまあ仕方ない
日が暮れる前に来れただけでも良しとする






『・・・久しぶり、大将』






“佐野家之墓” “黒川家之墓”
ふたつ並んだ墓に目をやってから、大将の眠る墓の前に腰を下ろす






『なかなか来れなくて、ごめん。色々あって・・・気持ちの整理つけたかった、っていうのも、ある・・・』






ポツリと心の内を吐き出しながら、菊･百合･サクラソウを供えた






『花の色、白と紫なのいいでしょ？』






白い百合と菊は風が吹くたびにサラサラと揺れる髪を
紫のサクラソウは狂気を孕んだ吸い込まれそうな瞳を






どれもイザナの容姿に合わせて、らしくないけど花言葉もちゃんと調べて選んできた






『そうだ、鶴蝶生きてるよ
・・・そっちにいないから知ってるか』






大将が命張って守ったんだもんね

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