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「……ただいま」
「お、おかえりなさい!!」
降谷から今日帰ることを事前に知らされた時は正直心臓が飛び出るかと思うくらいに驚いた。
「先ご飯にする?」
「ああ……」
目を合わさないようにしているのか、私の横を小さい返事をして通り過ぎる。
既に出来ている料理を皿に盛り付けて降谷に出した。しかし、降谷は一向に箸を持とうとしない。
「俺が連絡してから家に帰るまで約30分……このおかずの量はその間に作ったとは思えない。それに温め直していた。いつから作っていた?」
突然の質問にタジタジとしながらも答える。
「2時間前くらい……」
降谷は聞こえるようにため息をついた。こちらを向いたライトブルーにドキリと胸が跳ねる。
ガタリと音を立てて降谷がこちらに近づく。思わず仰け反ってしまいそうになるが、降谷の腕がそれを止めた。
何故か抱き抱えられるようなその状況を理解できないでいると、降谷は私の体勢を元通りにすると腰に回していた手を離した。
「すまなかった……」
「……はい?」
思わず間抜けな声が出る。
降谷の顔は先程の呆れ顔ではない、どこか思いつめたような表情をしていた。
これは……
「今まで酷い態度をしてしまった。それは自分でもわかっていたんだ……今までの無礼を詫びさせてくれ」
「零さん……」
頭を下げる降谷にどう言えばいいのかわからずにいると、降谷は顔をあげて私の目を見た。
「正直、君に恋をしているかと聞かれると頷くことは出来ない……。好きになれるのかもわからない…………。
でも、これからはちゃんと用意された飯は食べる、帰ってこれない日は連絡する、それから君にしっかりと感謝を伝える」
彼なりに、私に気を使ってくれているのだろうか。同情だろうがどんな理由であれ、その言葉に嘘が無いのはなんとなくわかった。
自分の目から流れた雫が火照った頬を濡らした。
「ありがとう、ありがとう零さん」
「なんで君が礼を言っているんだ……。こちらこそ、ありがとう。これからもよろしく頼む」
水を丁寧にすくうかのように両手で私の手を取ったそのぬくもりを確かめるように、優しく降谷の手を握り返した。
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*柚木*(プロフ) - にゃーのまるさん» ありがとうございます。続きも頑張って書いていきますので応援よろしくお願いします! (2018年4月2日 10時) (レス) id: 4d1a807fc3 (このIDを非表示/違反報告)
*柚木*(プロフ) - nanoka(*´∀`)さん» お返事遅くなり申し訳ありません。嬉しいお言葉ありがとうございます (2018年4月2日 10時) (レス) id: 4d1a807fc3 (このIDを非表示/違反報告)
にゃーのまる(プロフ) - 主人公の恋がなかなか叶わないのって夢小説だと少ない方なのでそれプラスキャラ作りが固まっていて引き込まれるストーリーで良かったです。 (2018年4月2日 4時) (レス) id: 4d95e3749f (このIDを非表示/違反報告)
nanoka(*´∀`)(プロフ) - 凄く、心撃ち抜かれました← これから好きになってくやつですね!!すごい好きです!続き、首長くして待ってます!! (2018年3月28日 23時) (レス) id: 3399c25298 (このIDを非表示/違反報告)
*柚木*(プロフ) - ひゆめさん» いつもありがとうございます〜!頑張ります(^^) (2018年3月24日 2時) (レス) id: 4d1a807fc3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:*柚木* | 作成日時:2018年3月8日 22時