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正直千景に対しては恐怖心の他にもうひとつ、仲間意識というがそういう感情があった。彼女に言ったら怒られるかもしれないが、同じ偽物の愛情を向けられているということ。そして彼のことを一途に想っていること。
原田千景は新一と同じくらいの若い女性だ。自分に自信があって、それでいて可愛い。他人に負けないという強い心を持っている。ある意味で尊敬できる子だ。
降谷が何をもって彼女に近づいているのかはわからないが、彼女自身は悪い子には見えなかった。
「今まで透の事好きになる人ってね、私に怯えて逃げちゃうの。私にとっては好都合なんだけど、その程度の愛を向けられる透も可哀想な人よね……」
「原田さんは、安室さんとどうやって知り合ったんですか?」
「そんな堅苦しく話さなくていいのに…………。透はね、父の主催したパーティーで出会ったの」
千景の父親はある大企業の社長だという。降谷はそのパーティーに出席し、娘である千景に近づいたのだ。千景は彼の顔と性格の良さに惚れ、あっという間に交際し始めたらしい。
「私に近づいてくる男の人たちは皆財産目当て……。でも、透だけは違ったの。初めて会ったの……あんなに素敵な人……」
でもね、そう言って彼女は悲しい目をして続けた。
「透は、多分私のこと好きじゃないの」
「え……」
「だって……彼、結婚してくれないんだもの」
結婚というワードに心臓が跳ねる。
「勿論、結婚だけが全てじゃない……それはわかってるけど……。でも、やっぱり私は……」
「原田さん……」
「ねえ、なんでだろう?Aさんはどう思う?」
それは…………彼が本当は安室透ではないからであって、そして本物の彼は今私という配偶者がいるから。
答えは出ていた。でも、これを言ってしまえば…………
「ごめんなさい私もわからない」
彼女に指摘された嘘をつく時の私のクセ。それを意識しながらハッキリと彼女に伝えると、なぜだか安心したような表情をされた。
「私に魅力がないからとか言われたらどうしようかと思った!」
「そ、そんな事ないです!原田さん可愛いし……。それに、凄い強い人だし」
それを伝えると千景は目を丸くして驚いたあと、口を開けて笑った。
「Aさんって変な人。そんなにかたくなくていいから!……千景って呼んで」
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*柚木*(プロフ) - にゃーのまるさん» ありがとうございます。続きも頑張って書いていきますので応援よろしくお願いします! (2018年4月2日 10時) (レス) id: 4d1a807fc3 (このIDを非表示/違反報告)
*柚木*(プロフ) - nanoka(*´∀`)さん» お返事遅くなり申し訳ありません。嬉しいお言葉ありがとうございます (2018年4月2日 10時) (レス) id: 4d1a807fc3 (このIDを非表示/違反報告)
にゃーのまる(プロフ) - 主人公の恋がなかなか叶わないのって夢小説だと少ない方なのでそれプラスキャラ作りが固まっていて引き込まれるストーリーで良かったです。 (2018年4月2日 4時) (レス) id: 4d95e3749f (このIDを非表示/違反報告)
nanoka(*´∀`)(プロフ) - 凄く、心撃ち抜かれました← これから好きになってくやつですね!!すごい好きです!続き、首長くして待ってます!! (2018年3月28日 23時) (レス) id: 3399c25298 (このIDを非表示/違反報告)
*柚木*(プロフ) - ひゆめさん» いつもありがとうございます〜!頑張ります(^^) (2018年3月24日 2時) (レス) id: 4d1a807fc3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:*柚木* | 作成日時:2018年3月8日 22時