【文スト】転生したら最推しに依存された件［R］【太宰治】

第二話　幼なじみ ページ3

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柔らかい髪質をした焦げ茶色の蓬髪に、透き通るようなブラウンの瞳。


右目と体中に巻かれた包帯は痛々しく、毎日のように見ていても何とも云えない複雑さがある。



誰もが認める眉目秀麗な彼は、このポートマフィア内では女性からの人気率が圧倒的だ。





毎年バレンタインの量は異常だし、廊下を通る度に女性の構成員が揃って顔を赤くする。


とはいえ、治くんはどうやら高嶺の華のような存在らしく、女性は基本近寄れないらしい。



いや、というか、基本私以外の女性に対して治くんが冷たいのが原因なんだけれど。



前世で見ていた治くんはもう少し女癖が悪い感じだったと思うんだけれど、どうやらこの世界での治くんは違うらしい。





そしてお決まりな展開で、私は妬まれたりする事が多く嫌がらせを受けた事もあった。



けれどそれを直ぐに見抜いた治くんが嫌がらせをしてきた女性に何かをしたらしく、その女性は次の日から酷く怯えたように全身を震わせていた。


今までの気丈さが嘘のように、まるで蛇に睨まれた蛙のようになってしまった女性に私も正直驚いた。


そしてその日を境に、やたら私の悪口を云っていた女性達は何も云わなくなったし寧ろ私を見るとビクビクしていた。



いや、もう本当に治くんは一体何をしたんだと問いただしたくなったのは仕方無いと思う。




とは云っても、お陰で色々と楽にはなったし充実した平和な日々をおくれている。



それに治くんは今日も安定の可愛さだ。


特にそのキラキラとした眩しい笑顔が大変可愛らしい。




治くんのその可愛さに、自然と笑顔になる。


とはいえ、緩みきった笑顔を見せる訳にはいかないので私は微笑に近い笑みを浮かべた。




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