９３１話：生き血 ページ17
貴方「……ごめん、そんなつもりじゃなかった…。」
カルマ「だろうね…。でも、男を手玉に取るために考えたセリフだったら、正直ゾッとするよ。君が純粋に僕達を好いてくれているって分かっているから…ね。」
貴方「…カルマは……。」
カルマ「ん？」
貴方「カルマは…鬼の私でも、好きでいてくれる…？」
カルマ「……どうしたの、急に。」
貴方「私の鬼の姿ね…。凄く醜いの…。一時期、鬼の姿から戻らなくて、怖くて鏡も見られなかった。カルマも、見たらきっと驚くと思う。」
カルマ「………好きだよ。」
貴方「カルマ……。」
カルマ「僕は、どんな姿の君も好きだ。それに、見た目で好いているわけじゃないし。」
貴方「な、なんだか面と向かって言われると恥ずかしいな…。」
カルマ「僕、欲しいものは絶対に手に入れるんだ。手段は選ぶけど。だから…君のこと手放したりしないよ。それこそ、カルラなんかに取られちゃ最悪だしね。」
貴方「カルマは、カルラのこと嫌いなの…？」
カルマ「……好きではないね。何でもできる奴って、羨ましいし腹立たしい。」
貴方「確かに、カルラって何でも人並み以上にできちゃうもんね。」
薬品とか、すぐに覚えてたし…。
出会った時は血気盛んな喧嘩っ早い妖怪って印象だったのにな。
カルマの手が早いのも、カルラのそういうところの名残なのかな……？
貴方「っ！」
カルマ「Aさん…？」
カルマに、そろそろ中に入ろうと促そうとした時だった。
喉の異様な渇きに気が付く。ジリジリ焼け爛れるような感覚。これ……吸血衝動だ。
ダメだ…！今、カルマの前で……鬼になるわけには…！
貴方「うっ……！」
カルマ「Aさん！！」
貴方「カルマ…ごめん……。離れて…！」
カルマ「そんなフラついてるのに無理に決まってる！待って…僕どうすればいい…！？誰か呼ぶ…！？」
貴方「大丈夫……。私、部屋戻る…から………うっ……ぁ！」
カルマ「なっ…！Aさん髪が…！！」
貴方「うっ……うう……ぐっ…。」
正気に戻れ…。カルマが怯えてしまう…。
戻れ、戻れ戻れ…！！！
烏天狗「A！？」
カルマ「烏天狗…！」
烏天狗「カルマも一緒だったんだね…。……驚いたよね。Aは僕に任せて、君は部屋に戻って。」
カルマ「でも……」
烏天狗「……じゃあ…そこで見ておきなよ。」
カルマ「え…？」
烏天狗「鬼が、どうやって生き血を吸うのかを…。」
カルマ「っ＿＿＿！」
９３２話：これから→←最近コメディ要素が無くなったので、ふざけたネタを書いてみたくなった作者の遊び。
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ぐりーん(プロフ) - 各々の覚悟が見て取れて感情移入せずにはいられないです...🥲続編ありがとうございます🙇🏻♀️ (2023年2月4日 17時) (
レス) @page26 id: ebeccca8db (このIDを非表示/違反報告)
ももこ(プロフ) - 続きが、出てくれて嬉しいです！ (2022年12月22日 8時) (レス) @page18 id: 4b14f6b623 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：暁兔 | 作者ホームページ：
作成日時：2022年12月19日 14時
