ダズル 2 (Kei)

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「すみません……」

「はい?」









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突然話しかけられ、振り返る。

後ろにいたのは、私と同じくらいの身長の人。









パチリと目が合って

話し掛けられたのに、何も言ってこない。









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「あの……?」









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その人は、何て言えばいいか分からないようで

下を向いて俯いている。









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誰だろう?

知り合いにこんな人いたっけ…?









初めはそう思った。









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だけど、少し特徴的な垂れ目と

ぷっくらとした唇で、思い出す。









この人は…









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「冬美さん…?」

冬美「…お久しぶりです。」









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か細い声。









一ヶ月程前。

先輩を訪ねてきた女の人だ。









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「えっ、と…」









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だけど、それは一度きりで

ほんの数分だけ。









なのに、今、

何で彼女は私に話しかけてきたのだろう…?









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私は首を傾げて…

冬美さんは、小さく口を開いた。









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冬美「以前、慧と同居してましたよね…?」

「え…」









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冬美「慧は今、うちにいます。」









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