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廿陸頁 ページ27

凄まじい音と共に、砂埃が舞って建物の一階全体が見えなくなる。


「…あっぶねえな手前!避けろよ!!」


「……ごめんなさい?」


砂埃が晴れると、修治に当たる直前で止まっている中也と吹き飛ばされた蘭堂の姿があった。


「つうか、手前が居るってことは……うおお陰険野郎!やっぱ出やがった!!なんでこんなトコにいんだよ!?」


「それはこっちの台詞だよオチビさん。云っておくけど、犯人告発は僕の方が先だからね。今まさに犯行の説明をしている最中だったんだから」


言い争い始める太宰と中也を交互に見て、退屈そうな顔をする。

そして、風船で遊ぶために二階に移動しようかと思い始めた時。


中也が吹き飛ばされ、建物が全く別の空間となった。


「なっ…!?」


監獄の様に太宰達を囲む赤い壁。


そして、突如目の前に表れたそれに背筋が凍る。


「懐かしき……懐かしき顔が在りよる。小僧共、息災か?医師に虐められてはおらぬか」


「久しぶりだね。前よりも顔色がいい。死んでよかったんじゃない?首領、いや____先代首領」


「おじいさん、すごいな。じめんの下からはい出てくるなんてすごいすごい」


それは一年前、森鴎外が暗殺した『暴帝』


死んだはずの『悪』が、空中に浮かんでいた。



__

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ロト - よみさん» コメントありがとうございます。面白いと言っていただけてとても光栄です。続きが気になる作品だったなんて本当に嬉しい誉め言葉です。ありがとうございます! (2020年1月7日 13時) (レス) id: 84710b8cd8 (このIDを非表示/違反報告)
よみ - 受験頑張って下さいね。とても、面白くて、続きが気になる作品だと思っているので、早く二月になれ!っと祈りながら、更新お待ちしております。 (2020年1月6日 17時) (レス) id: 587f0ad974 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ロト | 作成日時:2019年8月1日 18時

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