理由 ページ17
研磨side
隣に、夜久くん。
目の前に、つゆり。
…何この状況。何すればいいわけ。
つゆり見てるだけ？
「つゆりの容態が変化したらヤバいだろ」
「…ああ…」
夜久くんに言われて俺たちがここにいる意味を理解した。
人生はゲームみたいに何回もやり直せないもんね。
…死んだら、困るし。
「…ここに残された理由がわからない」
他の人でもよかったんじゃないの。
「そりゃあ、研磨はつゆりと一番仲良いからな」
「…そうかな。…夜久くんは？」
「俺？俺は…アレじゃね？従兄妹だから…みたいな」
…は？
「…従兄妹？」
「そ、従兄妹」
…聞いてない。
『……ん』
と、つゆりが目を覚ました。
「…大丈夫？」
つゆりの額に手を当てる。
まだ、熱い。
「水飲むか？」
『…じゃあ』
ペットボトルの水を、少しずつ飲ませる。
「…無理しないで」
『…ん』
「ゆっくり休んでていいぞー」
『…ん』
夜久くんは、つゆりの頭をそっと撫でた。
すー、すー、と小さな寝息が聞こえてくる。
「…夜久くん」
「何だ？」
「従兄妹って、どういうーーー」
スパーン！
「つゆりちゃん！！？？」
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作者名：tonight | 作成日時：2022年11月22日 20時
