音駒の女マネは元サッカー日本代表。【ハイキュー×イナオリ】

新技 ページ28

つゆりside



『ん〜、なんか違う…』



「どうしたんだ？つゆり」



『新技がなかなか完成しなくて…』



「威力がたらない…みたいな？」



『そうじゃなくて、なんかピタッとハマらないんだよね』



翌日。
グラウンドで新技を完成させようとしていた私は、タツヤにアドバイスをもらっていた。



「…ちょっと失礼なこと言っていいか」



『ん？いいけど』



「あのさ…つゆりが得意とする技の系統ってさ、［コピー］だろ？」



『あ、うん』



なにしろ、私の異名は［ドゥーフミラージュ］。



私が得意とする技の系統は他人の技をコピーすること。



全ての技に対して、それを完璧にできる人間は、私以外いなくて。



そんな人間はこの先でないだろう、というサッカーの歴史において不滅な存在ーーードゥーフ。



しかしそれはすべてコピーであり幻覚であるーーーミラージュ。



という経緯で、私の異名がつけられたのだ。



だから、私は［私だけの技］をあまり持っていない。



他人の技に、すがりついていた。



…たぶん、それをわかってタツヤは言ってくれたんだと思う。



あ〜、エキシビジョンマッチまであと少ししかないのにな…

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