玖拾：試練の日 ページ44
五条side
「やっ、元に戻ったようで何よりだよ二人共」
実に用があるから部屋に向かっていると、丁度良いタイミングで実と子供になってた二人が戻った状態で出てきたから、僕は手を挙げて挨拶した。
「五条先生！」
「…おはようございます」
「うん、特に呪いを引きずってるわけでもないね、良かった良かった。…で、子供だった時の記憶は憶えてる？」
僕が問うと、二人は黙り込んだ。ちょっと顔が赤いなぁ〜…？これはしっかり憶えてるな？ふふん、後で根掘り葉掘り聞いちゃおう♪
「っと、そうだった。実、ちょっといいかい？」
『？はい…』
実に手招きして呼んでから、二人には今日の日程を告げて授業に行かせた。実と僕だけになった事を確認してから、僕は彼に尋ねた。
「さてと実。君が暴走してから暫く経つけど……、術式の具合はどうだい？」
『術式、ですか…？』
「そう。特に変化とかは無いかな？」
そう言うと、実は自分の掌を見つめて黙り込んだ。
『…多分。でも感覚的に何か変わった気がします』
「そうか。じゃあ今日は僕とお付き合いしてもらおう」
『お付き合い？』
「お付き合いと言う名の訓練、リハビリみたいなもんさ。特級呪物である"邪視の目"と"宿儺の指"を取り込んだんだ、そのままだとまた暴走する可能性があるからね。今日は僕と一緒に術式を憶えていこう」
『いや、意図は分かりましたけど…コトリバコはそう簡単に暴走は「いや、分かってないよ。君は今危険な状態なんだ。実」…！』
表情を固くする実を見つつ、僕はそのまま話を続けた。
「君も薄々気づいているだろう。君の魂とコトリバコの呪霊達の魂が一つになったと。今の君は人間であり"呪霊"である存在だ。コトリバコの暴走は、君の暴走を意味する。前まではコトリバコを封じれば済んだけれど、今はそうもいかない。君自体に拘束をかけ、封印することになるんだ。このままだとね」
『……』
「そこで今日のリハビリさ。コトリバコの術式全てをマスターしてもらう。あとその左目にも慣れとかないとね」
ニッと笑う。不安そうな表情を浮かべる教え子の頭を数度撫でてやった。
「君がしっかりと自分を理解する為の特別授業だよ。実ならできるさ、きっとね」
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九龍-くーろん-(プロフ) - 日向さん» ありがとうございます！一気に読んで頂けるとは…！とても嬉しいです！更新頑張ります！ (2021年1月24日 21時) (
レス) id: 50fae09df6 (このIDを非表示/違反報告)
日向(プロフ) - 初めまして！主人公の設定や周囲との関係、ストーリーなどがとても面白くて1作目から一気に読んでしまいました！応援してます、更新頑張ってください！ (2021年1月24日 20時) (レス) id: 0ceab624dc (このIDを非表示/違反報告)
九龍-くーろん-(プロフ) - 南蛮モナカさん» ありがとうございます！とても嬉しいです…！今後とも主人公達の道を見守って頂けると嬉しいです！更新頑張ります！ (2021年1月23日 0時) (レス) id: 50fae09df6 (このIDを非表示/違反報告)
南蛮モナカ - 設定とかキャラ達の関係性？とか話の進み方とかすっごく好みです！更新がんばってください！ (2021年1月22日 23時) (レス) id: 4ea39a9195 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：九龍 -くーろん- | 作成日時：2021年1月21日 17時
