🏴☠奇妙な男だ ページ23
ホックside
「きゃ〜！真面目ちゃんじゃない！何でこっちに居るの〜！？」
「もしかしてウチらの花園覗きに来たん！？アンタ澄ました顔してムッツリさんやなぁ〜！」
『別に、そういうので来たわけじゃないよ』
ひとまず談話室に来てもらったが、まさかファージャとぶりっ子が居るとは…二人の邪魔をしてしまったな。
スキャターを守るように私が隣に座り、机を挟んで向かいのソファにエースが座っている。その席に今スカーとファージャがちょっかいをかけているところだ。
「え〜？じゃあ何しに来たん？」
「エースはリクルーティングの予定表を渡しに来てくれたんだ。だがスキャターが少し失礼なことを言ってしまったらしくてな…」
「すみません本当にすみません…！」
『次言ったら首を刎ねる』
「あー、カンカンやんハート帽子！」
出された紅茶を静かに飲みながら、ファージャに帽子を取られようとスカーに髪をいじられようと全く気にせず、エースは私が出した茶菓子のクッキーを一つ手にした。
『少しここで休んだら戻るよ。迷惑はこれ以上かけたくないからね』
「え〜！折角だからお話しようよ〜！ダーリン元気！？今日も格好良かった！？」
スカー、話すのは良いがちゃんとソファに座って話した方がいい。ファージャもしっかりと隣に座っているぞ？
『今日のダルメシアは毛艶も機嫌も良かったよ。元気いっぱいだ』
「きゃー！ダーリーン！」
「うるさっ！ちょっとは静かに…って、ん〜？」
『な、何…？』
突然ファージャがエースに近づいて匂いを嗅ぎ始めた。失礼だぞファージャ。
「何をしてるんだファージャ」
「いや、何か薔薇と林檎の香りがしてな…？」
「あ、そう言えば私もさっき同じ香りを…」
「スキャターもか？」
「はい…」
薔薇と林檎…。そう言えば前にジャックと一緒になったが、薔薇の香りがしたな。
「随分とジャックとアップルに好かれてるんやなぁアンタ！そう言えば前アップルがアンタの事好き〜！みたいな反応してたけど、実際どうなん？」
『どうって…？』
「だから、付き合ったりしてるん？ウチ男同士でも恋愛は自由だと思ってるさかい、応援するで？」
ファージャの言葉にエースは少し考え込んだ。…否定はしないのか。
『…付き合ってる、のか？まぁ、ジャックもアップルも僕のことが好きなのは知ってる』
「へぇ〜やっぱそうなん、…へ？」
「ジャックさんと、アップルさん…？」
『ん？』
……この男、二人と付き合ってるのか…
♡何で僕がこんなことを…？→←♡嗚呼、なんて不愉快なことだろう！
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作者名：九龍 -くーろん- | 作成日時：2022年10月20日 0時
