ハートのトランプは幸せな夢を見る (ページ37)

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🍎最悪の条件だページ37

アップルside

『ア、アップル！』

エースの声がして顔を上げれば、エースが一枚の紙を私に見せてきた。そこには「"この部屋から出たければ、一人10回イってください"」と書いてあり、私はその意味を理解して軽く舌打ちをした。

「(つまりこの部屋は、私達に恥辱をかかせる為のものか…っ！)」

あれは恐らく性的な興奮を掻き立てる薬品だったのだろう。現にこうして元気よく反応している。無様な事この上ないが、なってしまったものは仕方がない。寧ろエースに飲ませなくて正解だった。
ジャックの様子を見る限り、トランプ兵二人は性への耐性が薄い。ジャックが私の前であんなにも蕩けてしまっているのが何よりの証拠だ。あの様子では半分理性が飛んでいるだろう。それ比べてまだ私は耐性がある。様々な効果の毒を飲んできた私には効き目がジャックよりかは薄いようだ。…薄いだけで効くには効くがな…っ

『こ、これどういう意味…！？』
「……この場で全員、性的な行為をしろということだ。簡単に言うとな」
『せ、性…！？』

ボフッと顔を赤くするエースと「なにそれぇ…っ？」とぐっでぐでに溶けているジャックに向けて、私は自身の熱を冷ますように息を吸って言葉を続けた。

「つまり、一人10回絶頂しろということだ。…不本意だが、この部屋の主はそれを望んでいるらしい」
『そ、それってさ、つまりあの……え、えっちなこと…だよね？』
「嗚呼」

くそ、こういうことは段階を踏んで行きたかったというのに…っ、ぐっと股を押さえつけて深呼吸してから「お前を巻き込む気はない」と告げようと口を開いた、その時だった。

「…あ」

首筋に針で刺されたような痛みが走る。それが首輪から出たものだと分かった瞬間、一気に全身に快楽が駆け巡った。

「～っ！？♡」
『アップル！？』

こ、れは……っ、首輪にも、仕込みがあるのか…っ

『だ、だいじょ「わたしは、いいから…っ！♡ジャックを、うっ！？♡」

押さえる手の刺激すら気持ちよくなる…っ、首輪の方に強い薬が仕込んであるとはな……っ
ぐっと力を強めて股を押さえつけると、不意にエースが私の前に寄ってくる。血が巡って熱い体のまま、エースは私の手を掴んで退かした。

『うっわ……でっか…』

そそり立つそれにエースが喉を鳴らして笑う。そのまま私の股に手をかけると、ズボンのチャックを下ろし始めた。

「や、やめろエース…っ！」
『…覚悟決めようよ、アップル』