ハートのトランプは幸せな夢を見る (ページ24)

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🐙全員違った得物持ってんだよなページ24

エイトフットside

「悪ぃ…助かった」

最後の足の状態確認を終えて足を元に戻せば、「気にするな～」なんてマルフィがぶっきらぼうに言った。たく、一本一本意思があるからこういう時厄介なんだよな俺の足…

「いやぁ皆さんご協力ありがとうございました！次マルフィさん、どうぞ！」

やりきった顔でポライトがマルフィを診始める。俺は後ろの控えの椅子に座って小さく欠伸を漏らした。徹夜からの点検で早起き…流石に眠ぃな……

「マルフィの得物って、翼と火だよね？此処で火吹けるのか？」
「あ～？」

不思議そうに尋ねるダルメシアに、翼を出して状態確認されているマルフィに視線を移す。まぁ、色々やり方あるんじゃねぇの？

「では魔法の方確認しますね！まずは火を吹いてみて下さい！」

お、噂をすれば。

「勿論だとも」

マルフィはそう言って両手を口元に近づけると、吐息を吐くように火を吐いた。小さく焚き火のように燃える緑の炎を見て、ポライトが手元の用紙に色々書き込んでいく。
火の大きさとか調整できるのかアイツ。あ、今度は足元から茨出し始めた。ほ～…棘を採取して魔力の確認ねぇ～……

「意外と人の見るの楽しいな」
「ね！エイトフットもにゅるにゅるで凄かったぞ！」

にゅるにゅるってお前…その言い方だとなんか嫌だぞおい。
羽根を採取したりとまぁポライトも忙しそうだ。まぁ点検なんざ時間のかかることだから仕方ねぇか。

「次、アップルポイズンさんどうぞ～！」

お、終わったか。

「おつかれさんマルフィ」

診察室から出てきたマルフィに声をかけると、マルフィは上着を着直しながら「簡単で良かったよ」と笑った。次はアップルか、あいつは毒と木だったよな。って、なんかすげぇ大量の小瓶出してるぞアイツ…！

「毒のサンプルですか…！助かります！」

毒のサンプルなんて持ってんのかよ！？ほんと優等生ちゃんだな。相変わらず息をするように床から木生やすしよぉ…

「特に異常はありませんね。問題なしです！」
「そうか。ではこれで失礼しよう」
「はい！次の方どうぞ～？」
「僕の番だー！」

意気揚々と行ったダルメシアは爪やら牙やら確認され始める。まぁ犬だからな。

「……あー…」

これ、トランプの奴らは何確認されんだ？ちょっとばかし好奇心が湧いた。