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｢昨日は、大丈夫だった？｣
エレベーターのドアが開いて、
ようやくこの辱めから開放されたかと思えば
平野さんは私の今の姿なんてお構い無しに声をかける。
｢･･･昨日、ですか？
ご飯屋さんで会った時の事ですかね。｣
｢うん、そう。
Aさんと岸さんって付き合ってたって聞いたから。｣
｢あー、はは。笑
昨日、仕事終わって帰ったら彼がいて。
私、ちゃんと別れ話せずに勝手にいなくなっちゃったんで
ずっと心残りだったんですけど、
昨日話したおかげでやっと前を向けそうです。｣
ゴミ袋を持ちながら、そんな話をする自分に
ちょっとジワってきてる。
自然とゴミ捨て場までついてきてる平野さんは
ゴミを出し終えた私に
｢それならよかった。｣と、優しい笑みを向けた。
｢話の流れで、
Aさんと同じマンションに住んでるの話しちゃって。
岸さん、Aさんと話したそうにしてたから
もしかしたら、会うことになるかもって心配してたんですよ。｣
｢･･････。｣
｢もし、Aさんの心の傷が癒えてなかったら
きっと今会うのは辛いだろうなって思ってたから。｣
そう語りながら、切なく顔を歪ませる平野さんは
今もまだ、心の傷が癒えてないのかな。
いつも明るく笑ってる平野さんが
切ない表情を見せる度に
私の胸はギュッと押し潰されそうになる。
その表情を、明るいものに変えられたなら。
私に、平野さんを笑顔にできる力があったなら。
そう願う私は、
きっと今、目の前にいる平野さんに恋してる。
きっと、誰もが恋をしちゃうような王子様に
単純に恋に落ちた。それだけだけど
失恋を引き摺っていた私にとって
平野さんとの出会いは、新しい一歩を踏み出す大きなきっかけとなってくれた。
今すぐじゃなくてもいい。
結ばれる未来がなくてもいい。
ただ、平野さんが眠れない夜には
私と笑い合った時間を思い返してくれたらいいなって
そんなふうに思ってるんだよ。
｢本当は、優太と会うことでまた辛くなっちゃうんじゃないかって思ってたんですけど･･････。
そんなこと、なかったです。
私が思ってるより、私はちゃんと前を向く努力をしてたんだなってそれに気づいたから。｣
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ひより(プロフ) - aさん» ありがとうございます(*^^*)話数が余りましたら、おまけとしてアップしますね♡ (2023年3月23日 21時) (
レス) @page8 id: 2f81b88338 (このIDを非表示/違反報告)
a(プロフ) - エンジェルキッス、素敵なお話すぎました（ ; ; ）また機会があれば続編も見てみたいです（ ; ; ） (2023年3月23日 13時) (レス) id: a51afee712 (このIDを非表示/違反報告)
ひより(プロフ) - ゆの（KP）さん» ありがとうございます(*^^*)ぜひ次回の更新時も読んで頂けると嬉しいです♡ (2023年3月23日 12時) (レス) id: 2f81b88338 (このIDを非表示/違反報告)
ゆの（KP）(プロフ) - すんごく素敵でした、すんごくおもしろかったです、また読みに来させていただきます。 (2023年3月22日 16時) (レス) @page21 id: ebd16971c6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひより
| 作成日時：2023年3月22日 0時
