７６：特別な感情。 ページ27
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頬を赤らめたままの結衣は
一昨日、先輩が怪我をした野良猫を連れて
動物病院に駆け込んできた場に、居合わせていたらしい。
優しく猫を抱いて、愛でるように撫でる姿を見て
今までとは違う特別な感情になったんだと教えてくれた。
｢どうしたら私も、平野先輩と仲良くなれるかな。｣
帰り道、駅のホームで結衣がポツリと呟く。
その言葉に大きく反応したのは廉の方だった。
｢は！？なんであの先輩と仲良くなる必要あるん？
てか、お前はいつになったらバイト先変えるん。｣
先輩の名前が出て瞬間、眉間に皺が寄る廉に
ただただ苦笑いすることしか出来ない。
今のバイト先は、店長も優しくて先輩だけじゃなく
他のバイトの人たちも明るくて面白い人ばかりで
最近、ようやくひとりでホールも回せるほど慣れてきたわけだし
今辞めるなんて、考えらんないよ。
｢ねえ、今日は平野先輩もいるの？｣
｢え？今日は休みみたいだけど｣
｢なんだ〜そっか。
それならまた、Aと平野先輩が出勤してる日に
廉と食べに行くね！｣
｢は？なんで俺も行くことなってるん。｣
結衣の瞳が、キラリと輝いて見える。
こんな表情、見た事ない。
恋って、こんなにも人の表情を華やかにするんだなぁ。
バイト先に向かうため、廉達とは反対方向の電車に乗る。
ブツブツと文句を垂らしながら
不貞腐れた表情で私を見送る廉に、苦笑いで手を振る。
バイト先について、更衣室で着替えたあと
まだ少し時間があったから
小さな休憩室で座っていたら
｢あ、Aちゃん。｣
今日は、休みのはずの先輩が顔を覗かせた。
｢あれ、先輩･･･なんで？｣
｢ジンが体調悪くて、休みになったから
代わりに入ることになってさ。｣
｢そうだったんですね。｣
腰に黒のエプロンを巻いた先輩の顔を見ていると
変に胸がざわつくから、居心地が悪い。
｢Aちゃんとシフト被るの久しぶりじゃない？｣
私の隣に座って、綺麗な顔を近づけるようにして覗き込んでくる。
｢そ、そうですかね･･･1週間も空いてないと思いますけど、｣
｢なんでそんなにキョドってんの？｣
だって、あまりにも近いから。
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ノリコ(プロフ) - 続きを楽しみにしています！先輩にふらついてしまうのか、廉くんとしあわせになれるのか？どうなんだろー！ (9月3日 6時) (
レス) @page29 id: fa643b4161 (このIDを非表示/違反報告)
なな - はじめまして。夢で紫耀君に会えて幸せでした。廉君のセリフもリアルで感動です。続きを心待ちにしています！ (6月17日 6時) (レス) @page28 id: 7200219c9a (このIDを非表示/違反報告)
ぷーちゃん(プロフ) - 初めまして！続きが気になります(＞人＜;) (5月9日 22時) (レス) id: 46f1c8623a (このIDを非表示/違反報告)
ひより(プロフ) - ななさん» 初めまして。キュンキュンしていただけて感無量ですm(_ _)mもう暫く続きそうですがよろしくお願い致します♪ (2023年3月3日 1時) (レス) id: 2f81b88338 (このIDを非表示/違反報告)
なな - はじめまして。素敵なお話に出会えて嬉しいです。続きが気になります。平野先輩にきゅんきゅんします。主人公ちゃんとハッピーエンドになってほしいです！ (2023年2月28日 8時) (レス) id: 4c6f01d5a3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひより
| 作成日時：2023年1月10日 2時
