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しげおかごめんもう着いた
まだ暗ないわ。
と画面にツッコミを入れながら薄い上着をさっと羽織った。
確かに陽は暮れかけてるけど…
アカツキ楽しみにしすぎやんあいつ。
鍵をガチャガチャと2箇所にかけて、手ぶらで大毅の前に降りる。
チャリが置いてあった。
「チャリで行くん?」
『…おう。後ろ乗れ』
「はーいっ」
『なんでショートパンツやねん…』
「え?何?」
『何もないわあほ』
大毅にあほ呼ばわりされる理由は全く見当たらんけどね。
まぁいいや、と先に後ろに横乗りする。
すると目を真ん丸くした大毅に頭をはたかれた。
『あほ。んな少女漫画みたいな座り方すんな、落ちるわ』
「そんな飛ばすの」
『ええから前向いて掴まれ』
仕方なく前を向いて背中とご対面する。
思ったよりその面積は広くて、ごつくて、男なんやって。
思ってしまったらなんか躊躇して遠慮気味に裾だけを摘んだ。
後ろから伸びてきた腕があたしの手をがしっと掴んで、自分のお腹辺りにまで持っていく。
必然的に距離はなくなった。
『…落ちるて言うとるやろ』
低めに放たれた声。
いっつも鼻づまりみたいな声のくせに、そんな声も出せるんか。
『しゅっぱーつ!』
「安全運転ね」
『んは、どーやろぉー笑』
街灯が付き始めた。
あたしたちの行く道を照らすように。
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ひーな(プロフ) - 最初のアカツキの表現好きです(((o(*゚▽゚*)o))) (2019年6月7日 17時) (レス) id: 773923ce37 (このIDを非表示/違反報告)
カジャ(プロフ) - 凜憧さん» 凜憧さん!コメントありがとうございます´`* 共感する部分ありましたか…すごく自己満作品だったのですが、そう言っていただけて安心です。こんな重岡大毅が居てくれればなぁ…笑 (2019年5月30日 15時) (レス) id: 94c6d0cc26 (このIDを非表示/違反報告)
凜憧(プロフ) - 更新お疲れ様でした。共感する部分とこんなふうになったらいいなという希望を含んだ部分がすごく染みました。完結お疲れ様でした! (2019年5月28日 17時) (レス) id: f3cbf63448 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:カジャ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kajya1734
作成日時:2019年5月1日 18時