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目を覚ますとそこは
燃えるように綺麗な夕焼けの中の川原で

俺はムクリと体を起き上がらせる。


何が起こった、どうしてあぁなった。

なんで俺は生きている、て云うかここどこ。


ぐるりと周りを見渡すが、
先程通り掛かった交差点とは程遠い景観で
目の前には少し大きめの川が
ゆっくりとしたスピードで流れており、
赤に近い橙の夕日が水面に反射して、
キラキラと輝いていた。


そうだ、皆は!!

バッと周りを見ると、

「っは、坂田!おい坂田起きろ!」

夕日よりも赤いふわふわとした髪の男が
隣で気絶していた。

「ぅうっ、ん……うらさ、ん?」

「あぁ…!よかった!坂田、しっかりしろ。
大丈夫か!?」


思いっきり坂田の肩を揺らすと
だんだんと坂田の意識が戻ってきた。

「ぅん、あれ、俺ら何でここにいるの?

確か、焼き肉の帰りに…
車の中でしりとりしてて……

そしたら急に頭打って……あれ?ここどこ?」

「わかんねぇ、とにかく皆を探そう!」

と坂田の手を取り、立ち上がると、

「っ、てか!ケータイは!財布とかは!?」

坂田は制服のポケットに手を突っ込んで、
ゴソゴソと探し始める。

「あった!財布とケータイ!
よかったああ。よし行こう、うらさん!」

俺も一応あるか確かめるためにポケットに手を入れる。
すると何か固いものが手に当たった。

多分ケータイだろう。
財布は中のパーカーに入っていた。

俺と坂田は3人を探すために歩き始めた。



暫く歩いていると、
坂田があっ!と声をあげ、指を指した。

その指の先には、
見事に倒れている紫と黄色。

「センラ、志麻!!」

俺たちは二人に駆け寄った。


「んん、あ、れ?うらたん?……ハッ!!ここどこ!

ねえ皆は!?」

志麻を揺さぶり起こすと、起きた瞬間
肩を思いっきり揺らしてくる志麻。
頭がくらくらしてきた。


「う、落ち着け。Aさん以外ここにいる。」

「ちょっと、A先輩探さな!!」

全員起き上がって、立ち上がる。
取り合えず、電話でどこにいるか聞いてみることにした。

「じゃあ俺のでかけるな。」

志麻くんのスマホからAさんに電話をかける。
が、

『現在使われておりません。』

「嘘、でしょ?」


絶望とはこういうときのことを示すのだろう。

自分のスマホを確認してみると時計も表示されず、
ホームにしてもアプリも何も表示されない。


みんなのスマホも同じだった。

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空き地@ktnk - 初コメ失礼します。とても面白いです!更新されることを待っています!頑張ってください! (2020年9月24日 7時) (レス) id: da313b2c7d (このIDを非表示/違反報告)
リンレイ - 凄く面白いですね!更新楽しみにしてます! (2019年10月21日 7時) (レス) id: 551bea7f08 (このIDを非表示/違反報告)
光希(プロフ) - めっちゃ面白かったです。更新復帰楽しみにしてます。 (2018年1月28日 16時) (レス) id: cfe2cc8d41 (このIDを非表示/違反報告)

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作成日時:2017年8月13日 3時

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