うさぎちゃんとうさぎ君【BTS】

うさぎちゃんの生態 ページ3

　
　
　
『 女の子はちょっとバカなくらいが可愛い。 』




―――うん、本当にそうだと思う。







無愛想で、ツンツンしてる美人な頭の良い子よりも、


愛想が良くて、天然で、ちょっとおばかないつもにこにこしてる女の子の方が絶対好かれる。







「Aちゃんは本当に天然だなあ〜」



「ちょっと抜けてるところも可愛いよ！」



他のアイドルにもペンにも言われて、その度に「どこかですか〜？！」って笑って返事する。





今のわたし、ちゃんと笑えてる？


今の発言、"うさぎちゃん"として大丈夫だった？




外見で判断される仕事だと、常に他人からの評価を気にして生きていかなきゃいけない。


誰からも好かれるためにひたすら努力してきて、ようやくここまで来た。



街を歩けば沢山の声を掛けられるようになったし、

1位候補にもなった、受賞もした、レギュラーの番組も持った。



充実してると思う。恵まれていると思う。




だけど、時々、本当の自分が何なのかわからなくなる。




アイドルの、いつも笑顔でちょっと抜けてるうさぎちゃんが、私？


それとも――



「うさぎちゃん！」


「わぁ…！！！ビックリしましたよー！
　プロデューサーがこんな私の楽屋来たらまずいんじゃないですか！？」


「うさぎちゃんいつも通り可愛いね〜
　今日もよろしくね、期待してるようさぎちゃん」


ニヤッと笑いながら、短いスカートで丸見えの私の足を撫でられる。



「きゃあ！ちょっとー！！！何するんですか！笑」



「ははは、冗談だよ〜 じゃあ10分後にスタンバイね！」



「はい〜！ 今日もよろしくお願いしますっ」





なーにが冗談だよ〜だよ！あの変態親父め。




「……アホらし」

( こんなことしてるあの変態親父も、私も。 )



小声なはずのため息交じりの声は、思ってたより一人の部屋に響いた。

うさぎちゃんピンチ→←ペンブログ 2

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す